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「?、??ど、どういうこと?」
はてなマークでいっぱいの頭は、ぴたりと動きを止めた。考えることを放棄したのだ。
もうよくわからないから、取り敢えず楽しもう、と。
「そうなんだ!人それぞれだし、僕は良いと思うっ!お茶会しよっ!ベリー、ローズティー持ってきて」
運ばれてきたローズティーと菓子を楽しみ、時々見事に咲き誇る薔薇を愛でながら、お茶会は進み、日が傾いてきたところでお開きの運びとなった。
「またねっ!ステラ」
「はい、本日はお招きいただきありがとうございましたっ!とても楽しかったです。おやすみなさい、ユイリル様」
今日だけで2人は随分と仲良くなったようだ。
「ではユイリル様、また学園でお会いしましょうね」
「うん、ばいばーい」
馬車に乗り込み、去っていくステラを見送るユイリルは満足そうだ。
「さて、そろそろお部屋に戻りましょう。明後日は殿下との茶会がありますので、お風邪を召しては大変です」
「そうだね。ハッそうだよっ!ねぇベリー、僕ステラに婚約者がいるって知らなかった!殿下と結婚するんじゃないの?」
「殿下はユイリル様と御結婚なさいますよ」
そんなはずないんだよぉ、と首を捻るユイリルを微笑ましそうにベリーは眺める。
「さ、戻りましょうね、今日は外出もなさったので念入りにマッサージいたします」
「んー、わかった」
どこか解せないようなユイリルを横目に、ベリーは末恐ろしいことを呟く。
「全ては殿下が仕組まれたことですよ」
と。