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蛍は焦げる  作者: 愛璃
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バーナム効果かそれとも真か

今日は珍しく早い時間から全員が揃っている。


『そういえば、前から疑問に思っていたんですが、』


この部室には様々なものが揃っている。まずびっくりしたのが天文部にキッチンなんかいるか?ってところ。

それに、いつも皆で腰掛けることが出来るほどの大きなソファもある。


「あー、それはね、ここの部屋使ってたのがオカルト部だったからね」


築田さんがそう答える。


「もともとはこの部活、築田さんが作ったものだからさ。あ、それにキッチンが装備してるのは何か実験とかしてたらしいよ…」


木原さんはどこか楽しそうに話す。


えぇ、そんな恐ろしそうな話に帰着するなら聞かなきゃよかった…しかしもう遅い。


「あのねー、俺達がここ使い始めた時なんか前のオカルト部が残していったもんとかいっぱいあってさ。タロットカードとかあったよね、築田?」


なんだか熊井さんも楽しそう。


「あ、言っとくけどさっき木原が言ったのは嘘ね。」


キッチンの所以がオカルト部の実験がどうのこうのってやつ、と山浦さんから訂正が入る。


『え、じゃあなんでこんな大きなキッチン…』


まあそれはそのうちわかるよ、と濁す先輩方。


爽ちゃんや俊くんに聞いてみても同じ反応で、ますます疑問が止まらない私。


「せっかく話題に上がったんだし、久しぶりにタロットカードでも使ってみますか」


ゴソゴソと部屋の奥の棚から埃をかぶった箱を持ってきた木原さん。


まず最初に言い出しっぺの木原さんからスタートして最後に私の番が回ってきた。


私のカードは……正位置のワンドの5。


「バタバタと慌ただしい状態。忙しく本人も状況の把握ができないほど慌ただしい時間を過ごしていて、複数の案件や人物が同時に関わっていることもあり訳が分からなくなってしまう可能性がある、だって。」


言われてみれば当たっているのかもしれない。


木原さんに告白されたこと、誘われて天文部に入ったこと、達斗と再開したこと、天文部の部員と出会ったこと……数えてみると多く、彼らに出会ってから私の生活自体が明るく変わった気もする。


これからも何か色々なことが目まぐるしくやって来るのだろうか、それは少し楽しみで少し不安だ。


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