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蛍は焦げる  作者: 愛璃
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自主回収

テストも無事終了して、あとは冬休講を待つのみ。


今日も部室でゴロゴロしていると、


「奈美ちゃーん!!」


「テスト終わったし、遊び行こー!」


爽ちゃんと俊くんが部室に入るなりそう叫んだ。


木原もだけどもうちょっと静かに入りなさい〜なんてそのまま築田さんに怒られてる2人。


『いいですけど、どこ行きます?』


俊くんの提案で久しぶりに3人でカラオケに行くことになった。


ということで、行ってきま〜す!と元気よく部室を出た私たちとばったりあった熊井さん。


「あれ、ちびトリオはどこに行くのかな」


『カラオケで〜す!』


「テストも終わったことだし楽しんでおいで!」


はーい!と3人で返事をしてすれ違うと同時に、


「お疲れ様でーす!!!」


と大きな声で部室に入っていく熊井さん。


ドアが閉まる前にもぉ〜と築田さんの声が聞こえたからきっと熊井さんもこの2人と同じことで叱られたんだと思うとおかしくて笑ってしまった。



「せっかくだからさ、勝負しない?」


言い出しっぺはもちろん爽ちゃん。


「今からフリータイムで歌って総合の合計点数が1番低い人が今日の奢りってことで。」


『いいね〜!』


「こういうのって言い出しっぺがなるんだぞ〜!」


俊くんは盛大に煽っていたけど、まさかそれが現実に起こるとは…。


「くっそーーーーーーーー!!!!!!!」


『本当に爽ちゃんが奢りじゃん!笑』


「フラグ回収ってやつ?笑」


※5分前


ついにフリータイムで4時間歌い続けてそろそろ退出時間ということで、運命の計算タイム。


『ちょっと、これだれが合計点数とか言ったの…計算大変じゃん。』


「中竹氏でーす」


「喋ってる暇あったら計算してくださーい」


ついに全員点数が出揃い、せーのでコールする。





そして、現在に至る。


「くっそーーーーーーーー!!!!!!!」


『本当に爽ちゃんが奢りじゃん!笑』


「フラグ回収ってやつ?笑」


レジでお会計を済ませて私たちに合流する爽ちゃん。


『爽ちゃん、ありがとう〜♡♡』


「いいえ〜」


「爽ちゃん、ありがとう〜♡♡」


「ムカつくな」


俊くんが私の真似をして爽ちゃんにお礼を言うと煽っているようにしか見えない。


もちろん、本当に煽ってたんだろうけどね。


今も2人でまたわちゃわちゃやってるよ、本当に仲良いなあ。



後日、部室でこの話をすると、


「俺も奈美ちゃんとカラオケ行きたい!」


なんて木原さんがソファから勢いよく立ち上がって言うもんだから、木原さんともカラオケに行ってきました。


歌までうまいとは何事。


熊井さんともカラオケに行くことになったけど、熊井さんにはマイクいらないと思った!


声が大きいのです。


今年の天文部の忘年会はカラオケかな〜なんて築田さんが言ってたから、

私は今から年末を楽しみにしている。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 天文部のふんわりとした雰囲気に癒されています。 どうやったら奈美ちゃんみたいに、皆んなに愛されるのー! 元彼の存在が気になります。 奈美ちゃんに悪い事が起こりませんように……
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