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蛍は焦げる  作者: 愛璃
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抜け駆け禁止

今日は私の誕生日で、色んな人からおめでとうのメッセージが届いているのを見て朝から幸せに浸っている。


今日は何だかいいことが起こる予感がして、部活のない午前中にショッピングに出掛けることにした。


お会計がちょうど777円だったり、行きつけのお店でおまけしてもらったりツイてるなあと改めて思う。


『こんにちは〜』


いつも通りの挨拶で部室に入るとすぐに築田さんがやってきて、

誕生日おめでとう、なんて言いながらプレゼントをくれた。


中に入っていたのは可愛いマグカップで、


「部室で使ってくれたら嬉しいなと思って」


なんて言われたから早速使うしかないよね。


達斗もおめでとうって言って私の大好きなジュースを渡してくれた。


もちろん、他の人は私の誕生日なんか知らなかったから唖然としてる。


築田さんがいつものふわふわした笑顔で


「昨日知ったんだよね〜」


なんて言うから皆さんが寄って集ってわちゃわちゃしている。


「築田さっ…まさか昨日それで帰るの早かったのかこのやろっ!」


ふいに、私の携帯が鳴って友達のところに行くことになったので1度退出。


なんと大学の入口までプレゼントを持ってきてくれたらしく、そのまま少し話し込んでしまった。

友達にお礼を伝えて別れたあと、私の居場所へと戻った。


本日2度目となる、部室のドアを開けると…


パンッ!パァンッ!


「「「奈美ちゃん誕生日おめでとう!」」」


クラッカーの音とともに皆さんの祝福の声。


びっくりしたけれど、嬉しくて思わず涙を流してしまった。


「誕生日教えてくれなかったからさ〜、こんなもんしか準備できなかったよ」


なんて言ってるその先を見ると、テーブルの上にはコンビニのスイーツたち。

いや、これでも私は幸せですよ。


『皆さんがお祝いしてくれるだけでも幸せです!』


私がそう言うと何故か段々と赤くなる皆さんの顔。


「と、とりあえずプレゼントは近いうちに渡すからね!」


熊井さんがそんなことを言ってそそくさ帰っていく。

それにつられて他のメンバーも解散のご様子。




私、皆さんに大事にされているんだな、




そう再認識したところで私の誕生日は幕を閉じた。


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