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蛍は焦げる  作者: 愛璃
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運命的出会い

高校二年から三年生のあいだ、彼女と達斗は付き合っていた。

受験期で、2人の学年も違うため上手くいかず破局。そのまま、彼は地元を離れ、

他県の有名大学、陵徳大学りょうとくだいがくに進学したため会うことはなくなった。

ーーーしかし、お互いにまだ気持ちを寄せ合っているのだ。

その証拠か彼女は一年後、達斗を追って同大学へ進学。

全く会うことも無く半年が過ぎて流石に諦めモードだった奈美の元へ、


「あの、すみません」


図書館でいつもの通り勉強をしていると、顔の整った男の人が話しかけてきた。


「ちょっとお時間いいですか?」


そして、連れられて出てきた資料室。


「好きです、付き合ってください」


どうやら一目惚れらしく、今日が占いで最もいい日だったから告白することにした、というなんとも可愛らしいことを言うこの人。


いい加減、達斗とのことは諦めた方がいいと最近思い始めていた矢先の出来事で、


『とりあえずお友達から……』


と返事をしてしまった。


「やった、ではこれからよろしくお願いします!」


と、ニカッと爽やかに笑うこの人は木原達生きはらたつきさん。

私のふたつ上で、初めは気づかなかったけど、イケメンで有名な彼。


見覚えがあるな、とは思っていたけれど……


それからというもの、木原さんは毎日私に会いに来てランチを共にするようになった。


とても気さくで紳士的で、私達はすぐに仲良くなった。


「ねえ、奈美ちゃん、天文部とか興味無い?」


私が大口を開けてカツカレーを頬張った時、彼がそう尋ねた。


天文部?天体好きが集まるあの?

確かに私は天体観測に一時期ハマっていたという話をしたことがある。

しかし、私のような中途半端なのが天文部なんか入っていいものだろうか。


「今日、もしこのあと時間あったら部室にでも来てみない?」


覗くだけなら…私はそれくらいのノリでその話を受けた。


その後、残りの講義を受けてやってきた放課後。


「よ〜っす、おつかれさま〜」


「「おつかれさまで〜す」」


木原さんが勢いよくドアを開けると中から男の人の声がちらほら。

その中には妙に聞き覚えのある声が1つあり、


「今日はまだちび2人組が来てないみたいだけど…どうぞ入って」


「お邪魔します……「あ」」


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