マフラ ー
私のマフラーは長い
何重にもして首に巻かないと地面についてしまうんだ
顔に冷たい風が突き刺さるが黙々と歩く
その場所についた頃には暖かかった缶コーヒーは既に冷たくなっていた
肩の雪を払いのけ、マフラーが視界に入る
マフラーは所々ほつれていた
それを見て思い出し笑いをしてしまう私
その笑いをかき消すように悲しみがまたやってくる
不器用な君、頑固な君、頑張り屋の君
マフラー、長いマフラー、1人では長すぎるマフラー
目から大量の涙が溢れた
そして私は冷たい石に半分のマフラーをかけた