2/7
異世界に来てしまった…みたいです。
ー目覚めるとそこには、青空とどアップの顔があった。
「うぉあぁぁぁあ!?」
「きゃんっ」
思いっきり起き上がると目の前の顔と衝突。
でもそんなことを気遣うほど冷静を保てない。
辺りを見回すとよく分からない光った生き物が空を飛んでいた。
「え………なんだありゃ?精霊…?」
「ちょっ、精霊なんかと一緒にしないでくれない!?」
耳元で声がした。
鈴の音がなるような美しくて儚い声色。
横を見ると手のひらサイズの美少女がいた。
「わたしはフゥラ。頼りになる風の妖精。」
「フゥ…ラ?さん?え?頼りになるとか自分で言っちゃうの?」
そしてなんか今、「風の妖精」と聞こえた気が。
明らかにおかしい生物、隣のサイズ感のおかしい自称妖精。
「……俺、どこに来たんだ?」
ーー響喜司、17歳。
短髪黒髪のA型。視力はAA。剣道部のエース。
異世界に来てしまった…みたいです。