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入学編 03

視線だけで殺されそうだから怖い。

しかし……

俺は少し思い巡らせる。

梨緒とはあまり関わりがないのに、梨緒のことをよく見ていてくれているのを考えると、根は優しいことが分かる。

梨緒を見ていると誰でも無性に心配になるほど不安だからなぁ。

「……」

「……」

冬子はずっと俺の顔を見ている。

「俺の顔に何かついてるか?」

あまりにガン見してくるものだからそう聞くと、冬子はいきなり目をそらした。

なんか失礼だな……

「あ……あんまり梨緒ちゃんにべたべたしてると付き合ってると勘違いされるから、気をつけたほうがいいんだから……っ」

冬子は俯いたままそう言って、走り去ってしまった。

「……気をつけるよ」

何か嫌みを言われるかと思ったが……

呆気にとられながらそう呟いたが、冬子の姿はもうなかった。

と、冬子がいなくなったと入れ替わるように梨緒が走ってやってきた。

「ごめんね、竹お兄ちゃん!」

「いや……遅かったな」

冬子と話しているときに既に一年生がたくさん帰っていたが……

「ちょっとまた迷っちゃって……でも、今度は友達と一緒だったから安心して迷えたよ!」

いやいや。そんなやり遂げたような顔するなよ。

心の中で突っ込みながら、

「じゃ、行くか」

と歩き始めた。


「ただい」

「おぉぉぉおお!愛しの我が妹よ!よくぞ無事に戻ってきたあぁぁあ!」

梨緒が家に入るなり、啓悟が手厚く出迎えてくれた。

梨緒は苦笑しながら、

「もう、大袈裟だなぁ。大丈夫だよ?竹お兄ちゃんがいるんだから」

そう抱きついてくる兄を宥めながら、リビングへ向かう。

と、立ち止まり、

「竹お兄ちゃんも寄っていってよ!」

梨緒はこちらに手招きした。

いやぁ……良い子に育ったな……

しみじみ感じながら靴を脱いでリビングへ向かった。





1ヶ月も更新できなくてすみません……!

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