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醜い宿り木

 外側の重力に殺される。

 虚像の膨張。過度な期待。


「期待されるってことは、努力を認めてもらってることじゃないの?」

「そうなの、か……?」


 俺にとって期待は勝手な妄想を押し付ける行為に思える。


 内側の重力に殺される。

 理想と成果主義の結果。


「皆、そういうもの背負って生きてるよ」

「そうだよな」


 道化と結果が承認には繋がらない。満たされない葛藤、満たせない不満が充満する。


「肩の力抜けよ」

「考えすぎだよ?」

「そ、う、だ、よな。ハハ……」


 外か内の違いだけで、人は皆、何かに潰され生きている。簡単な理も受け止められない狭さ。


「は、は、は」


 圧死か窒息か、はては溺死かも分からずに、ヒトはいつだって見えないものに脅かされ、活かされる。


「大丈夫?」

「大丈夫だよ」


 呪縛の問。選べない枝に縋る手は存在しない。


(大丈夫じゃないと言える人を見たことがない。平気じゃないという声を聞いたことがない)


 人は細くとも薄くとも期待せずには居られない生き物だと知っていたはずなのに。

 邪魔な存在に幻想を抱く姿はとても――

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