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矛盾の騙る命と目の価格
目に見える物に価値を見出す人間が
インターネットという回線で繋がれた
目に見えない世界にも価値を置く時代
決して越えてはならない一線を
『通貨』という器の流動性に
『臓器』という固定物を巻き込んで
目に見えない信頼という綺麗事で
命の選別を開始してしまった
唯一無二だと謳って重宝される命だが
現代では信頼と匿名という不可視によって
愚弄され 罵倒され 抹消される
命は絶対的だと講釈を垂れるにも拘わらず
『心臓』として目視し
触れることすら可能な
具現化された『命』を
目に見えない大小様々な圧力が
いとも容易く手折って潰す世
人間は、
目に見える価値の為に略奪行為を繰り返すが
エネルギーという曖昧模糊な存在体を巡って
貴重な命を捨てていく
人間は、
目に見えない回路を愛し現実をも欺き騙る
『人間』という名の『矛盾』という生物だ
では、見える命でも蔑ろにする人間の目に、幾らの価値がありますか?




