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出会い

これは獣人が人間に虐げられてた話。


僕は黒豹の獣人で、耳と尻尾が生えていた。散歩していると後ろから子供達が僕を掴んで人気の無い草むらに引きずり込んだ。


「ここは獣人が来たらいけないんだぞ!」


「…獣人が来たらいけない決まりなんて無いんだけど」


「うるさい!獣人は獣人らしく人間様の言うことを聞け!」


そう言って殴ったり、蹴ったりされた。

子供の力はたいしていたくない。痛くはなかったが腹が立った。だが仕返しすると後が面倒だ。

おとなしく子供達が飽きるのを待っていた。


暫くすると少女の声が聞こえた。


「貴方達、何してるの!」


その怒鳴り声にビクッとなった子供達は少女を見て叫んだ。


「うわー!化け物だ!」


そう言って村に逃げていった。逃げた子供達を見て少女は少し悲しそうだった。


そして僕に振り返り、手をさしのべてくれた。


「大丈夫?」


僕はこんなにも綺麗な人がいるのかと思った。

化け物?とんでもない。この子は天使だ。

太陽の光に照らされてキラキラとした白髪が風になびいている。

真っ白な肌にほんのりと赤く色づく頬、そして桜のような薄い唇。


僕は欲情した。この子はどんな風に鳴くのか。どんな風に恥じらうのか。考えただけでもゾクゾクする。


「大丈夫」


少女の手を取り、立ち上がる。僕が大丈夫と言うと少女は嬉しそうに笑っていた。


「良かった」


それは花がほころぶほどに。


僕は少女の笑みに頬を染める。


「どうしたの?熱があるの?」


少女が僕の額に手を当てる。少女の手はひんやりと冷たい。僕の熱を吸い取ってくれるようだ。


「う、ううん、大丈夫だよ!じゃあ、僕帰るね」


慌てて咄嗟にそう言った後、少女を見ると寂しそうだった。

僕は少女を何とかして彼女を笑顔にさせてあげたかった。


「また来週会える?」


僕がそう言った後、少女は驚いたが、すぐに笑顔になった。


「うんっ!」


「僕は…ハル」


「私はシェリー」


ハルベルーシュとシェリーは来週の昼に草むらに待ち合わせをした。


そして当日、僕はシェリーを待っていた。

だが約束は果たされなかった。


夕方になってもシェリーは来ず、僕は首をかしげた。そう言えばお父様が言っていた。お父様は時期に獣人を束ねる王となる。そして獣人が人間を支配すると。つまり人間は奴隷にされるということだ。


僕は焦った。綺麗なシェリーがどこの野郎とも知れない汚い豚にシェリーは汚される。


そう思うだけでゾッとした。

シェリーは僕の物。誰にも渡さない。


そして僕は誓った。僕は強くならなければならない。獣人達を凌ぐほどに。そしてシェリーを守れるほどに。


僕は城を出ていき、事業を立ち上げた。儲かりも十分。最初は倒産しかけたが5年後に安定してきた。


あぁ、早くシェリーに会いたい。5年もかけてしまった。


シェリーのいる奴隷商は把握している。シェリーを売らせないように毎月平民が1ヶ月暮らせる量の金をを店主に渡す。


隠れてシェリーを見るのも考えたが楽しみは取っておくものだ。

引き取るときに見よう。きっと美しく成長してるだろう。


そして僕はシェリーを買う日がやって来た。

顔を会わせてもシェリーは驚かない。僕のことを忘れているのだろう。

頬はこけ、唇はカサカサで髪は傷んではいるものの、やはりシェリーは美しかった。


僕はシェリーの頭を撫でようとしたが私の魔力に当てられて殺されると思ったのだろう。僕の人差し指と中指に噛みついた。


痛くはない。むしろ嬉しい。シェリーが僕に痕を付けてくれるのだ。嬉しくないはずがない。


獣人である自分は好きだ。誇りに思っている。だが、今は獣人である自分が恨めしい。獣人はすぐに怪我が治ってしまう。怪我が治るのはいいが、シェリーが付けてくれた痕が消える。


あぁ、だがシェリーが僕の血を飲んでくれた。その契約によってシェリーと僕は【 】となる。こんなに嬉しいことはない。


気絶したシェリーを支えながらワンピースの裾を持ち上げるとたくさんの痣が見えた。

最初に金を渡したときに傷付けるなと言っていたのにシェリーは傷だらけだ。シェリーに触れていいのも傷つけていいのも僕だけだ。


気絶している店主に当然の報いをした。あんなことでは怒りは収まらなかったが、そんなことよりもシェリーの治療をしなければならない。


紋章の確認がしたかった。もう一度裾を持ち上げ太ももを見る。

太ももに刻まれた紋様は自分の腹に刻まれているそれと同じだった。


まるで愛しむように指を滑らせる。

シェリーはくすぐったそうにしていた。


僕は歪んだ笑みを浮かべる。あぁ、やっと手に入れた。僕のシェリー。









何かハルベルーシュの愛が思いですねwあ、間違えました。重いですね。


今回はハルベルーシュ視点でいきました。シェリーに本当の名前を告げずに愛称を呼ばすとは…お主もやるよのぅ。

てか、太ももどんだけ好きなんだよと突っ込みたくなるような太もも連呼。


僕だけのもの。とか人を物扱いしてるし一方的な愛ってうざいですよね。


でも突然冷たくされると え、どうしたの?ってなります。天の邪鬼な私は追いかけられると逃げて逃げられると追いかけたくなるのです。


めんどくさいですよねw


文章の構成って難しいですよね。なにぶん私は学生の身でして、仕事の話は全く出来ないんですよ。そこが一番悩んだあげく、短い文になりました。


後、僕頑張ったアピールが最初すごくて読み直したとき自分で笑ってしまいました。


2話目読んでいただき有難うございます。それでは皆さん、さようなら。



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