予告編「天空都市レゼリア」
予告してみた件
その世界はまだ…
本当の時間軸に戻れないまま、
空の彼方に漂流し続けていた…
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僕たちは、何も理解できなかった…
言葉も
命も
この世界で起こってることも
すべてが理解できなかった…
なぜなら僕たちは
生まれながら「エネルギー源」としてその一生を終えるだけの
そういう運命を全うするためだけに作られた
替えのきく「消耗品の命」だから…
…だから
ぼくたちは…
同じ出身でありながら
今は「天空都市レゼリア」の艦長である「彼」に協力して
この世界に囚われてる仲間たちを、助けるとを決めたんだ。
海の上を漂う僕たちがレゼリアに拾われたその日
僕はこの世界を見る方法を手に入れた
伝える方法を手に入れた
協力することを覚えた
そして
戦うことを覚えた
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数百年前
魔力の枯渇した世界で、魔力を使う文明は衰退しかけていた。
そこで人類は魔力と引き換えに、人の命を変換して使う方法を発見した。
そして現在、人が数多の浮遊大陸に分散して住む世界で
空を行く飛行船は「人の命」で動いていた。
魔力が枯渇した原因は数百年たっても解明されなかったが、
人類は新しい制度を用いることで文明を維持してきた。
新しい制度
それは「一生、魔力の代替となる運命を背負った人間を作ることを認める」こと。
彼らは「人の文明の根源」を意味する古い言葉「イドラニアン」と名づけられ
一生「特殊な機械」に繋がれ、命のエネルギーを吸い取られ続ける運命を与えられた。
…あらゆる「知恵」も「感覚」も「感情」も奪われた上で…
やがて文明が成熟すると
人々は空を舞台に領土を広げるべく戦いを始めた。
かつて人が生きる糧として命を差し出したイドラニアンたちへの尊敬は失われ
彼らはエネルギー源として使い倒され、飛行艦の撃墜と共に命を失っていく…
「レゼリア、僕たちの命を使って!」
「私も」
「ぼくも」
「使って!」
「まだ太陽を知らない仲間たちを助けるために!」
僕たちは強くなる!
助けるために強くなる!
これは…
生まれながら代替エネルギーとしての運命を押し付けられた仲間たちを
文明がもたらす利便性に囚われた人間たちから助け出すために
命を使い、命を削り、命をかけて戦う物語。
「…卑怯だよね…後に生まれた命の使い方を…
先に生まれた人たちが勝手に決めるなんて…」
同じ種族でありながら文明によって「人」と「イドラニアン」に分かれた世界で
命と未来をかけた戦いが
静かに始まった…。
2015.09
知識の書は開かれる
…うそ?w
予告してしまった件