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ストレス (ショート・ショート)

作者: さきら天悟

「うつむいてどうしだんだ?」


「検査で糖が出ちゃったよ」

丸顔の彼の頬は真っ赤だった。


「栄養の取り過ぎ?」

あおい顔の彼は尋ねた。


「いや、逆なんだ。

栄養以前に水もくれないんだ」


「栄養がないのに?

でも、分かる気がする。

実は俺もなんだ」


「君も?」


「俺も糖が出てる」


「君は何されたの?」


「俺の場合、極寒」


「極寒?」


「雪の降ってる間、閉じ込められてる。

暖房もない」


「酷いね」


「あいつらの考えることは恐ろしい。

あいつらは貪欲なんだよ」


「こんな劣悪な環境でストレス与えられたら癌になっちゃうよ」


「まったく。人間は恐ろしい」


彼らはスーパーで愚痴をこぼした後、別れました。




とあるマンションの一室。


「甘いなあ」

男は皿に切れ割れられた一つを手で摘まみ、口に入れた。


「ちょっと、高いけど納得よね。

栄養と水分を減らして、原産地のアンデスの環境に近づけると糖度が上がるって」

彼の妻は満足そうに答えた。


「また、このトマトにしよう」




一方、冬の間、雪に埋められ糖度を上げた越冬キャベツも、人間に美味しく食べられました。


めでたし、めでたし。




でも、本当にそうなんでしょうか!?


人間や動物はストレスを与えられると癌になったりします。


ということは。


植物も?




2014年11月、植物にもガン細胞が存在することが確認された。


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