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018 3日目:コインゲットだぜ!!

今回ちょっと走りすぎたかなと・・・。

読みづらいとかチョット変な文章とかあったらm(_ _;)m ゴメンなさい!!

 現在時刻は21時。僕はログインしてムツ平原に出た。

 ボスにはフェリシーと挑戦する約束をしているので今日の残った時間はクエストに使用しようと思う。

 てな訳で、早速ヘンリーに朝露を届けに向かった。



「オオシロっちヨ、朝露ヲ採取シテ参ッタカ。一度ノ挑戦デ朝露ヲ見ツケテ来ルナド、見カケト違イ優秀ナスライムノヨウダ。」

 褒めているやら馬鹿にしているのやら。ちょっとイラッ。

「ドレ、早速受ケ取ロウカ。本来ナラ20個必要ダト言イタイガ、初メテノ採取デアロウカラナ。5個デヨイ。」

 そら来たぞ!ここで20個上げれば5個上げるよりも格段に仲が良くなるに違いない。

「5個でいいの?必要ならば30個までは出せるけど?」

とアイテム欄を出して朝露30個をヘンリーに見せると、目(?)をちょっと大きくして見ている。表情は読めないけどたぶん驚いているんだろう。

「ナニ?!ムツ平原ニ存在スル朝露ヲ採取可能ナ上級採取ポイントハ1箇所ダケノハズ・・・。モシヤムツ平原ヨリ先ニ存在スルマヨイノ森、モシクハ更ニ先ノマップニ上級採取ポイントガ複数存在スルマップガ有ルトイウノカ・・・。シロっちヨ、ソナタハドノマップヨリ採取シテ参ッタノダ?」

「この朝露は確かにムツ平原産だよ。恥ずかしい話だけど、僕はまだムツ平原から先に進んだ事が無いんだよね。」

「!!ナントソノヨウナコトガ・・・。アリエヌ・・・、アリエヌガ実際ニ手に入レテ来テイルノダカラ真実ナノダロウ。」

「それより、さっきの言い方だと他のマップだと上級採取ポイントが複数あったりするように聞こえたんだけど?」

「ソノ通リダ。草系統ノ採取ポイントハ至ル所ニ存在スル。森ナド緑深キ場所デハ複数ノ上級採取ポイントガ存在シ、稀ニ最上級採取ポイントモ存在シテイルラシイ。荒野ナド痩セタ草シカ存在シナイヨウナ場所デハ普通ノ採取ポイントシカ存在シナイ。マア、ソンナポイントデハ薬草スラ採取デキルカ疑ワシイガナ。」

 なるほどな~と思っていると、ヘンリーがこっちをじ~~っと見ている。

「フム、普通デハ手ニ入レラレル筈ノ無イアイテムヲ手ニ入レテキタソナタハトテモ興味深イ。数件ノクエストヲ達成シタ後ニ渡スノガ本来デアルガ、ワレハソナタヲ気ニ入ッタ。受ケ取ルガイイ。」

 そう言うと、ヘンリーは僕にコインを渡してきた。こんなに早く貰えるとは思わなかった【絆の証:ヘンリー(ゴースト)】だった。

「おお、どうもありがとう!まさか最初のクエストで貰えるとは思わなかったよ!」

「フフフ、ワレモ最初ニ渡ス事ニナルナド思ッテモ見ナカッタゾ。」

フフフ、はははと笑いあった後、ヘンリーに別れを告げその場を立ち去った。

 あ、ちなみに朝露はクエストの通り5個しか受け取らなかったので手持ちには25個残っている。後々実験したかったので助かった。


 さて、残ってたクエストも終わったし(ノエルは除く)、モンスターギルドにやってきて報告をしておいた。そして残っているクエストを見ているところである。


 『ミニスライム討伐に一緒に行ける方募集 byマイク(グリーンキャタピラ)』

 『新しい武器の試し切りに同行者求む byボルク:コボルド』

 『スライムの体液が大量に必要なの byフレイ:炎の下級精霊』


 あと3件しか無いのか。とりあえず全部受けておこう。

 まずはマイクに付き合ってスライム退治をしよう。そうすればフレイが欲しがってる体液も集まるだろうし。


 噴水広場に来た。相変わらずマイクはベンチの上でぐっすり熟睡しているようだ。

 僕はマイクの上によじ登り、【軟体】による効果で体の一部を鋭く尖らせた。そしてゆっくりと鼻提灯に近付け・・・


パチンッ!!!!!!!!!


「どぅわぁーーッ!?!?」


 鼻提灯を割った直後、マイクは変な悲鳴を上げて飛び跳ね、ベンチから転がり落ちてしまった。

 うん、ここまで前回と展開一緒だな。手ぇ抜きやがったな。それともコレが繰り返しの美徳というものだろうか?

 なんてくだらない事を考えていたらマイクがこちらに気が付いて話しかけてきた。

「誰かと思ったらシロっちじゃないダスか。折角人が気持ちよく寝てたのに邪魔しないで欲しいダス!」

 んー、やっぱりちょっとイラッとするなコイツ・・・。

「あーそうかそうか、睡眠邪魔してゴメンネー。それじゃスライム退治頑張ってね。」

と、その場を立ち去ろうとしたらハッとした表情(というか雰囲気?)をしたマイクが謝ってきた。

「ご、ごめんダスー!ちょっと今回のクエストを考えてたら頭が痛くなって来て休んでいたんダス。僕の寝起きの悪さはマスターも諦めてるくらいダスから、勘弁して欲しいダス~。」

 暴言吐くのと寝起きの悪さは関係ねぇっ!と怒ってもいいのだが、それじゃ話が進まないのでしょーーーーーーがないので流してやる。ミニスライム退治なんぞ前回覚えたストリングカッターで楽勝の筈なのに悩んでる理由も知りたいし。

「うん、まぁ分かったから何を悩んでたのか教えてみ?」

「ううぅ、すまんダス~。それじゃ今回のクエストの説明をするダス~。」


 ダスダスうるさいので会話は割愛。話を纏めると、

1.マイクがマスターにスライム退治を任される。ただし攻撃方法は体当たりのみ。

2.体当たりじゃスライムを倒せないとマイクが抗議する。

3.ならば装備を活かせと言われ、装備品を買うお金を500G貰った。

4.武器屋を回ってみたが、自分が装備できる武器が無かった。

5.どうすればいいか分からないから一緒に考えてくれ。

6.そしてスライムを50匹討伐する。

 ということらしい。うん、割と簡単な話だよな。やっぱマイクって脳筋・・・。


「よし!それじゃ早速市場街に向かって店を回ってみようか!」

「ダスーッ!」

 対策は大体あたりをつけたけど、どうせだから道具屋と武器屋と防具屋を回ろう。武器屋防具屋なんてどうせスライムに合う装備なんてないよなーと思って一回も寄ってなかったのよね。


 道具屋に到着。フェアリーのフィリスに挨拶し、店に並んでいる商品を確認するが、特に真新しい物は無い。とりあえずポーション用の空き瓶を10個購入して外に出る。別に道具屋に対策アイテムが有るわけじゃない。前回折角購入したのにすぐ売らざるを得なくなった空き瓶を購入しに寄っただけだ。

 そして次、武器屋に入る。どんな武器が有るのか自分が気になったのも有るし、実はマイクが装備できる武器が有っても見落としたとか有るかも知れないと思ったからだ。・・・だってNPCとはいえ脳筋だし。

 短剣・長剣・両手剣。槍斧メイスにグローブや爪、棒や杖に果てはボーラや投網等の捕獲用投擲武器(?)まで並んでいる中、やはりマイクが装備できる武器は存在しなかった。もちろん、僕が装備できる武器も存在するはずも無かった。シクシク


 さて防具屋に到着したが、防具を物色する前に先に僕の考えを説明しておこうか。

 以前、ゴブリンに殴り属性の棍棒で受ける筈の無いダメージを貰った事で混乱し、死んでしまったことがあった。殴り属性だったはずの棍棒に棘が出ていた事で刺突属性が付き、それでダメージを負ってしまっていたわけだ。そして今回のマイクだが、攻撃は体当たりしか使えない。しかし、その体ごとぶつかっていく攻撃方法である体当たりを使用するのなら、剣のような鋭利な部分や、それこそ棘の付いた防具を見に付けて体当たりをすればダメージ与えられるんじゃないか?って事だ。じゃないか?じゃなくてもうできると確信している。じゃないとあの時僕が死んだ訳が分からなくなるし・・・。

 てな訳で、売っているものを見てみる。色々売っているが、今回必要とする条件を踏まえた上で効果がありそうな装備を探してみると、3点ほど該当する装備を発見した。


【スチールヘルム:兜】防御力+30

 鋼鉄製の兜。優秀な防御力を有する反面かなりの重量を持っている為、素早さにペナルティが発生する。

【ホーンドヘルム:兜】防御力+24

 頭の両側面より雄牛の如く立派な角を生やす鉄製の兜。

【スパイクメイル:鎧】防御力+5

 左肩部を覆う部位が長さ10cm程の円錐状のスパイクで覆われているだけの皮鎧。腕を上げるとそのスパイクが顔に刺さる為、実用性は皆無である。完全な趣味装備。


 兜二つはよさげである。見た目で言えば、スチールヘルムは某ウルトラな兄弟のセブ○の頭のような、鋭利な刃物と言える物体が付いている。ホーンドヘルムは某ウルトラな兄弟のタロ○と言えばすぐに分かるだろうか?ともかくそれを被って頭から突っ込めばただでは済まないと思わせる装備なんだけども、値段が高すぎた。スチールヘルムは2,000Gで、ホーンドヘルムも1,500Gだ。

 それに比べると趣味装備と書いてあるスパイクメイルだけど、元々腕の無いグリーンキャタピラーが装備するのだからデメリットは考える必要も無い。それに趣味装備だからか値段も200Gとお手頃価格である。それを更に実験してみる予定だ。

 僕達はスパイクメイルを購入し、防具屋を出た。


 さて、場所は変わりムツ平原の街側のセーフティエリアを防壁沿いに東に移動して端の方にやってきた。これからする実験をあまり人に見られたくないからだ。

「さて始めようか。」

「何をするダス?」

「まあちょっとじっとしててよ!」

 とりあえず普通にスパイクメイルを装備させてみた。

 う~ん、芋虫に普通に鎧被せただけだ。普通に頭出すところから頭を出し、腕が無いのでショルダーガードがパタパタいっている。っていうか、なぜ芋虫がこの鎧装備できるし。

 やっぱりというか、全然ダメダメだったのでひとまず装備を外す。

 さて、ここからが実験の始まりだ!

 実験と言ってもやることは簡単。鎧を必要な部分だけ残して溶かすだけの簡単なお仕事なのです。

 まずは鎧を取り出す。鎧の中で必要なのはスパイク付きショルダーガードのみなので、その部分を切り離す様に肩回りを溶かして行く。

 ショルダーガードを切り離す事に成功した瞬間に変化が訪れた。

 二つに分かれた鎧の部品がシステムの補助で微妙に形状が変化していったのだ。

 そして二つのアイテムが残った。


【壊れた皮鎧:体】防御力+0

 腕が未熟か素材が粗悪か、まともに鎧として機能しているのか疑問が湧き出てくる鎧。

 防御能力が全く無く、防具として機能しない為店に買い取りを拒否される。


【スパイクヘルム:頭】防御力+12

 頭にトゲトゲが付いたデザインセンスの欠片も見られない兜。

 頭部に生身の攻撃を受けると、受けたダメージの5%分のダメージを敵に与える。

 製作者:シロっち


 よしっっ!!成功だーーーッッ!

 薬草溶かしてポーションになったんだ。きっと成功すると思ってたよっ!

 問題はトゲトゲ付きの兜のデータが有るかどうかだったんだけど、説明に製作者の表記が有ることを考えるとプレイヤーメイドの兜として存在していたようだ。店には無かったしね。

 早速マイクに装備させてみる。

「うひょ~っ!何なんダスかこのかっちょいい兜は!これで体当たりすればスライムなんかイチコロダス!」

 あの兜をかっちょいいとか、マイクのデザインセンスは欠片も無いという事らしい。

「行くぞマイク!お前の体当たりの恐怖をミニスライム共に見せ付けてやるんだ!」

「分かってるダス!今までの鬱憤を晴らさせてもらうダスーッ!!」


 しかし、ミニスライムに対抗する術が見つかった事は真実である為、クエスト完遂を目指しセーフティエリア外へと飛び出すのだった。

11/11 プチスライム→ミニスライム に修正

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