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聖刻のストレングス  作者: blizzard
《異世界〜another world〜》
7/8

No.006

──だ…じょうぶ…で…すか


微かに耳に入る言葉はぼやけ聞き取れない。

俺は死んだのかという思考すら働かずただ、暗闇をさまよっていた俺の疑問は間髪をいれず解決した。


「大丈夫ですか」


暗闇から一気に覚醒した俺は目に飛び込んでくる光が眩しく、一度視界がぼやける。そして光に慣れてくると物の形が鮮明に浮かび上がった。


俺の視界には水色の髪と瞳をした少女が俺の顔を心配そうに覗かせていた。俺はゆっくり体を起こすと、そこはある部屋の寝室で俺はそこの部屋のベットに寝ていたのだ。


自分の服を覗かせると、いつの間にか不思議な白い刺繍が施された黒い服を上下身につけていた。俺が疑問の顔を浮かべていると少女は慌てて顔を赤くし純白のスカートを両手で握りしめると、


「いきなり、空から降ってきた時に服が汚れていたので着替えをしときました」


と少女が少し落ち着かない様子で説明すると。俺は彼女が顔を赤くした意味を理解し一瞬で赤面になる。しかし、このまま沈黙が続くとまずいので話をそらす。


「それより、俺が空から降ってきたというのはどう言う事なんだ」


「はい。私が丁度、自分の家に帰宅しようと言う時にあなたが私の目の前、空中からいきなり現れて落下してきたのです」


この話を聞き、前へ記憶を戻すが、龍夜に突き飛ばされ、蒼い障壁にぶつかる寸前までしか記憶がない。どうやら、この問題解決は不可能と判断した。


「ちなみにここはどこなんだ」


「ここは赤道付近に位置する。王国ソーラの都市、ファリアです」


俺は思考を巡らせ地球の赤道付近の国を思い浮かべるが勉強不足なのか、そんな国名は全く聞いたことがなかった。まして王国なんて呼ぶのは相当、昔の話だろう。


そして着目すべきは彼女の髪と瞳は明らかに地球の人種にはいなかった。それも、髪を染め目にタトゥーを入れれば別の話だが、そんな少女と出くわす確率などほぼゼロに等しいはずだ。


俺は残り一つの選択肢、「ここは地球では無いどこか」にかけ馬鹿げた質問をする。


「ここって何星?」


彼女はそれを耳にした瞬間、口に手を当て微笑む。


「あなたとても面白い人ですね。ここはジアース以外のどこでもないですよ。戦争に巻き込まれて落ちてきたのかわからないですけれでも、もしかして記憶がないんですか?」


俺は遂に最後の選択肢が正解に導かれたのはいいが人がこの世の森羅万象を解き明かせているのは1%にも見たない事を理解した。


しかし、俺が遂に前に地球中でどこを探しても知っている人はいなかろう情報を手にいれ、現時点での推測は恐らく、ここはあの男の言っていた複数の次元に存在する地球の一つだろう。だが、この世界についての知識があまりにも無いので事実は話すべきではないと判断した俺は記憶喪失設定で行く事にした。


「そうなんだ、自分がその戦争とやらをしてたのさえ覚えていない。できれば、いろいろ教えて欲しだけど」


「私でよければなんでも話しますよ」


と我ながら名演技で彼女はすっかり信じ込みその気、満々の様子だ。


「ありがとう、俺の名前は……たしか烈紅斗だ。よろしく」


「私はフォーリア、よろしく」


俺は自分の名前をあっさり言いそうになったのをファインプレーで何とか誤魔化す事に成功した。


「早速、悪いんだが戦争とは何なんだ?」


「簡単にいえば一部の人々がダークマターの争奪戦をしているって感じですね。この星には四種族、地人ガイア天人フェザー聖人シャイン闇人ジョーカーに別れているのですが、違うのは宗教で信じる神様が違うだけです」


フォーリアはひと段落つけると俯く。


「私は嫌なんです。こんな宗教で同じ人間が別々になって争いをするなんて……」


急に悲しい雰囲気になった。俺は女子を励ますなどハードルが高すぎでできない。しかし、率直にフォーリアに対して思った事を口にした。


「フォーリアは優しいから……優しいから……え〜っと」


俺は顔を赤くして下を向く。フォーリアはまたも微笑み顔をあげる。


「あなたを見てると元気がでます」


それから、俺はソルス(ジアースでの太陽)がくれるまで色々な事を教えて貰った。


*****


その晩、俺は貸して貰った一室のベットに寝転がり、今日の話を整理する。


──まず、ここはジアースと呼ばれる異次元の地球。しかし、このジアースは異空間に取り残され孤立している。しかしダークマターという異次元に転送する力がある物質の存在をジアースの何処かで確認する。それを巡って四種族の一部の物達が争奪戦を繰り広げている。


まぁ、こんな感じだろう。しかし、何故ダークマターは争奪戦を繰り広げるどに入手が困難なのだろうか。一つ浮上した疑問を胸にベットに身を預け深い眠りについた。

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