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44時間目【糸電話】

そーいえば忘れていた。

僕は、梓部に入部したんだった……。


「ハハ。翔太くんって、忘れんぼうだね(^-^)」


雫ちゃん。ニコニコ笑いながら言わないでよ。


「忘れても仕方ないよね。だって、梓部は部長の気紛れで活動するんだから」


しかも、顧問がいないからひっそりとね。てか、活動って何するんだ?


「じゃっ、これからたまに梓部は金曜日に活動するみたいだからちゃんと来てね!」


ハーイ(^O^)/

分かりましたよ。でも、何で糸電話で話すの?


「あっ、それから大切な事を言うのーーーー」


糸切レター(゜▽゜)ーー!

で、新しい糸を付けるのかなぁ。……って思ってたら、雫ちゃんが僕の横に来たよ。スキップしながら。


そんで一言。

「糸電話って、糸切れるから使いにくいよね♪」


大切な事は(・・?)



授業中に糸電話を使って、

「さっき大切な事を言うの忘れてたね、忘れないうちに今すぐ言うね。一度しか言わないからよ〜く聞いておいて。実はーーーー」


糸切レター(゜▽゜)ーー!

って、真横にいるんだから小声で話してよ。何で糸電話なんだ?……って思ってたら、僕の耳元で一言。


「多分糸が安価だから、直ぐに切れるのよ」


だから大切な事は(・・?)



そして、あっという間に放課後。糸電話が頭から離れなくて、授業に集中できなかった(>_<)


「私と梓は先に部室に行くね。準備があるから、少し時間がかかるんだ」


糸電話ブーム到来中の雫ちゃんが、可愛い声で言う。


「準備ができたらメールするから、さっさと部室にきてよね〜(ノ≧▽≦)ノ」


ハイなテンションの梓ちゃんは、何だか楽しそう。

そりゃそうか、梓部の活動があるんだからね。

でも僕は全然楽しくなれないよ!入部した時の事を思い出すしさ。多分アレが原因で部員が少ないのかな。


「あっ、そうそう。大切な事まで言えてなかったね」

「やっぱ梓は、ヨーグルトよりプリン(^O^)」


ちょっと待ってよお二人さん!右の糸電話で雫ちゃん、左の糸電話で梓ちゃんが同時に喋ったら何言ってるから聞き取れないよ!

僕は歴史的に有名なあの御方みたいに、十人の声を聞き取る凄技なんて到底出来ないので……。


そう思った時。


『糸電話って今時の小学生しないよね(多分)』


糸電話ブームは過ぎ去った。


さようなら糸電話!

また会おうゼ糸電話!

お前は直ぐキレちゃう奴だったけど、多少は良いトコロはあったと思う。だから、また戻ってこい糸電話!




「……何、今回の話?」


A:糸電話の話。

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