34時間目【たむらっち/2】
無事に職業が決まって、ホッと一息ついていると。
《ピロピロン…ピロピロン…》という音が鳴った。
「たむらっちが呼んでるから、スイカは後回しよ」
「まだ一口しか食べてないのに〜(~ε~)」
━━━━━━━━━━━━〈入社試験が始まります〉
ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿
ソワソワしているキム・ニールヤングは、試験官から注意されてしまう。
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「キム・ニールヤング〜、何こんな時にソワソワしてんだぁ( ̄□ ̄;)!!」
「そんな名前にしたんだ?」
━━━━━━━━━━━━〈問1〉
教師と生徒が禁断の愛に向かおうとしている時、貴方の妻が目の前に現われました。さて、貴方はこのピンチをどうやって切り抜けますか?
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入社(?)試験だからどんな問題があるんだろう?とドキドキしていた翔太は、
「コレって小学生が答える事じゃないよね?」
と涼子を見据える。
この事に対し涼子は、
「心配しなくても大丈夫よ。この作品はフィクションで、実在の人物・団体・事件などには、いっさい関係ありませんから」
「…そうじゃなくってさ」
この後も、子供に悪影響の問題は続いたーー
━━━━━━━━━━━━〈問2〉
貴方は新任教師の鈴木先生に恋をしました。しかし、鈴木先生は貴方のお姉様。そこで貴方がとった行動は?
〈問3〉
学園で一番可愛い美香が大好きな貴方は、明日告ろう!と決心しました。しかし、家に帰るとそこには美香がいました。何と、父が再婚した相手は美香のお母さんだったのです!
家族になってしまった美香に、貴方は告白できますか?
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十分後ーー
━━━━━━━━━━━━〈結果発表!〉
果たして、キム・ニールヤングは教師になれるの?
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「…たむらっちって、ホントに全年齢対象商品なのかなぁ?間違ってるよね」
涼子に聞こえないように呟くと、翔太は方向キーを下に押した。
「合格発表か〜、コレってワクワクするよね」
普通、ドキ×2だけどね。
━━━━━━━━━━━━〈貴方の番号→4649〉
1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12・13・4648━━━━━━━━━━━━
「14〜4647番の人落ちたのか〜。キム・ニールヤングは大丈夫かなぁ(・・?)」
翔太の右手は、プルプルと震えていた。
「心配しなくても大丈夫よ。この作品はフィクションで、実在の人物・団体・事件などには、いっさい関係ありませんから」
緊張の瞬間を打ち壊した涼子は、ニコニコしていた。
━━━━━━━━━━━━〈貴方の番号→4649〉
9・10・11・12・13・4648・4649・4650・4651・4652━━━━━━━━━━━━
「受かったね」
「もっと喜びなさいよ。ヤッター!とかワーイ!とか叫んでさぁ」
「たむらっち疲れるから、もう二度としないよ。自由研究は、また考えるよ」
「何ですって?」
今日はずっとニコニコしていた涼子が、バイオ〇ザードのゾンビみたいな顔に豹変した。
「ちょっ、お姉ちゃん!顔怖いよ!」
怯えている翔太。
「もう愛想笑いなんてしないわ……」
そう呟いた後、ワインを一気に飲み干して手が付けられなくなった。
キム・ニールヤング、皆さんは知っていますか? バラエティー番組のキャラクターなんですよ。 それでは、35時間目を待っていて下さいね(*^_^*)