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30時間目【蚊】

日は沈み、お月様が姿を現わした空を見上げ、スイカを食べている翔太君。


「スイカ美味しい♪やっぱ夏はコレだよね」

彼はスイカが大好きすぎて、自分がスイカになった夢を見た事がある。


「翔太、虫除けスプレーかけた?蚊は子供の血が好きだから、気を付けなよ」

下着姿の涼子は、TVを見ながら一人淋しく晩酌をしていた。

拓真を誘ったのだが、大事なトコロを思い切り殴られたショックで、彼女に甘えに行ったようだ。

因みに大事なトコロとは、顔である。

「寝るまえにスプレーかけるよ!それと、蚊取線香も忘れちゃイケない!」

本日三個目のスイカを平らげた翔太は、内輪を仰ぐ。そして、四個目のスイカを食べるために涼子を見つめた。

「…そんなに見つめられても、四個目は駄目だから。さっさと歯磨きして、寝なさい」

母親のかわりに仕付けをしっかりこなす涼子は、愛川家の大黒柱的存在。

「四個目駄目なの?食べたい!食べたい!食べたい!食べたい!食べたい!」

翔太は、手足をバタバタさせて駄々をこねた。

「言う事を聞かない悪い子には、二度とスイカを買ってあげません」


コレが決め手となり、


「お姉様スミマセンでしたm(__)m翔太は、さっさと眠りに尽きます!」


翔太は負けた…。


「ハハ…買った。さすが私!昔から、子供にも容赦無い大人気ないヤツって言われてたしね」

ソファーの回りには、空缶が散乱していた。



翔太はもう寝たかなぁ?と思ったが目をパッチリ開けている。どうやら、ヤツが原因で寝れないようだ。


ブーン…ブーン…


「何で奴等は耳元でブンブンするんだ?ひょっとして、耳の穴に何かあると思ってんのかな?」


ブーン…ブーン…


「そーいえば、虫除けスプレーかけるの忘れてたよ。蚊取線香も…。今から取りに行ったら、まだ起きてるの?って言われそうだし…どうしよう(?_?)」


ブーン…ブーン…


「てか、蚊は子供の血が好きなのかなぁ?確か、O型の血液の人が好きだったと思うんだけど。それと、黒色は動物に見えるんだったかなぁ〜」


ブーン…ブーン…


「…寝れないよ。ブンブンがとても耳障りだよ。仕方ない、このままじゃ寝れないし奴等をやっつけよう!人間VS蚊の始まりだ!」


ブーン…ブーン…

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