17時間目【鬼ごっこ/後編】
「後書きに設定書くのは、反則だよね?」
翔太は、ぶつぶつ呟きながら逃げていた。
その時、
「鬼さんヤメテ!今年は、お米が育たないんだよ!」
と叫び声が下から聞こえてきた。
「…年貢?」
翔太は、そんな設定もあったのか?と思いながらも、階段を上ろうとしたが、
〈キーンコーンカーンコーン〉
予鈴が鳴ったので、お昼休みは終わった。
-5年1組-
「…:翔太」
「…:雫」
「…:祐介」
「…:梓」
教室に戻ってくると、ソコには不思議な光景が広がっていた。
「何でみんな、鬼のお面を付けてるの(・д・`)」
なんと、五版以外全員が、鬼のお面を付けていた!
「本物は一つだから、残りは全部偽物ね:雫」
「そーいう事か!:祐介」
「コレで授業するのかな?:梓」
「(・д・`):翔太」
♪
本鈴が鳴り、授業開始!
「コレは超簡単ね〜。大日本帝国憲法の発布以前につくられた憲法の私案を、私擬憲法と呼ぶ。ココは、テストで出すから覚えなさいよ〜」
5時間目は、日本史です。でも、コレって小学生は習わないよね(笑)
ヒソヒソ…
「何で、松下先生も鬼のお面付けてるの?:翔太」
ヒソヒソ…
「さあ?多分イメチェンだと思う:雫」
ヒソヒソ…
「アレは間違ってると思うんだけどなぁ〜:翔太」
ヒソヒソ…
「そんな事より、そろそろ静かにしないとチョークを投げられるよ:雫」
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「誰だぁ〜!さっきからヒソヒソとウルサイ奴は!」
鬼のお面を付けているので、いつもより恐く感じる。
チョークは壁を貫通して、何処かに行った。
壁には、穴が空いていた。
(早くチャイム鳴ってくれ!頼むから鳴ってくれ!)」
翔太は、チョークが壁を貫通したのを見て、怖じ気付いていた。
その時、
〈キーンコーンカーンコーン〉
翔太の願いは叶った。
「翔太君!さっきの凄かったね。もう一回見たいな♪」
雫は、チョークの貫通を楽しんでいたようだ。
「二度と見たくないよ!」
-放課後-
「じゃあ今日は終わり!また明日ね〜(^∀゜)ノ」
鬼のお面を付けながら、手を振っている。
「ふぅ…今日は疲れたし、早めに帰ろ」
溜息をつき、ランドセルを背負い歩きだす翔太。
だが、
「逃がさないよ!」
「鬼ごっこはまだ終わってないからね!」
「愛川覚悟〜!」
「えっ(・д・`)」
翔太は何の抵抗も出来ず、鬼となった。
「最後に鬼だった愛川君には、一人で掃除をしてもらいまーす」
鬼のお面を付けていない松下先生が、ニコニコと笑いながら言った。
「何で、松下先生まで参加してるんですか?:翔太」
「詳しくは、後書きに書いてるらしいわよ:結香」
「またかよ!:翔太」
一人で掃除はドッキリで、この後皆で掃除をしました。
何故松下先生が参加しているのかというと…。 職員室に隠れていたジミーに鬼ごっこドッキリの事を聞いて、面白そうだから参加したのだ( ̄□ ̄;)!! 因みにドッキリを考えたのは、梓だったり…。 三話にわたってお送りしてきた鬼ごっこは、鬼ごっこをしていないような感じがするよくワカラナイ話でした。