15時間目【鬼ごっこ/前編】
「鬼ごっこって何?」
日本生まれアメリカ育ちの翔太が、雫に聞く。
「鬼ごっこて言うのは、思いやりがなく惨い事をする鬼が、人間を狩るとても楽しい遊びよ♪」
雫は、笑顔でそう言った。
「マジで…」
翔太は、ビビッていた。
「鬼ごっこをする際は本物の鬼になる為に、人間を一人生け贄に捧げないといけないの…」
外は急に暗くなった。
「生け贄を神様に捧げると、神から鬼になるための薬を受け取る事ができる」
雨が降りだした。
「そして、鬼薬を飲む。薬を飲むと身体は鬼に支配されてしまい、コントロールが不可能となり心を乗っ取られてしまう…」
雷が鳴りだした。
「完全な鬼になってしまった人間は、己の命が尽きる迄人間を狩り続ける」
《キャァァァァァァァァ》
「ギャアア!」
翔太は、気絶した。
-数分後-
「…つまり、外が急に暗くなったり雨が降りだしたり雷が鳴りだしたり悲鳴が聞こえたのは、ヤラセ?」
意識を戻した翔太が、雫と祐介とその他のクラスメイトに問う。
「梓が、放送室でBGMを流してたんだよ」
「鬼ごっこは、楽しい遊びだからね(゜▽゜)」
「最後の女の人の悲鳴は、マジで恐かったよね〜」
安心した翔太は、
「たちの悪い悪戯はやめてよ!心臓に悪いよ!」
元気イッパイだ。
「でも、楽しかったからいーじゃん(^-^)」
雫の、優しい一言(?)。
「皆(読者様)が楽しんでくれたなら、僕は幸せだよ\(^O^)/」
皆(読者様)の応援で、翔太は元気になった。
その時、
〈ガチャンッッッッッ!〉教室の窓が勢い良く開けられ、物凄い音がした。
「梓…何事なの?:雫」
教室の窓(廊下側)から、何故か教室に入ってくる梓。
「最後の悲鳴どうだった?梓が大好きな声優の悲鳴にしたんだけど?」
「あの女の人声優だったの?さすがプロね〜」
「えっ?雫何言ってんの?私の大好きな声優は、男の人だよ。聞いたでしょ?」
「えっ…(・∧・;)」
《キャァァァァァァァァ》今度は、本当の悲鳴が校内を反響した。
鬼ごっこをしていないので次回に続きますo(^-^)o