1時間目【転校生】
僕の名前は、愛川翔太。
年齢は11歳。小学5年生。僕は、アメリカからここ日本にやってきた。
所謂、帰国子女ってヤツだ。
「今日から皆のお友達になる、愛川翔太君です。皆、仲良くするように」
担任の、松下結香先生が言った。
「よろしく〜\(^O^)/」
「目が青い!」
「ハーワーユー?」
クラスメイトが、翔太に声をかける。
「…ハロー」
ヤバいよ!僕アメリカに住んでたけど、日本人が通うスクールに行ってたから、全く英語が喋れないんだ。でも、そんな事皆は知らないし…どうしよう…。
「ジャア愛川クン。ソコノ席ニ座ッテ下サイ」
松下先生は、片言な日本語でそう言った。
「少しなら、日本語わかります」
よし!これで、少しは日本語が通じるって事が、皆にわかったゾ(^^)v
翔太は、心の中でガッツポーズをした。
そして翔太は、ちょうど教室の真ん中にある、自分の席へと歩く。
「はじめまして、愛川君。ヨロシクね(^-^)」
僕の席の隣に座っている女子が、声をかけてきた。
「よろしく」
僕は、自分の席に座りながら、隣を見た。
するとそこには…
幼なじみの、雫がいた。
《Check!》
翔太と雫は、幼なじみ。
なので、雫は翔太が英語を話せない事を知っている。
「…ワット(?_?)」
すると翔太は、少ししか日本語が話せない作戦を開始した。
ここでバレちゃいけない!皆を騙した事になる!
そう、心に誓う翔太だった。
「オーマイガッ(>_<)」
今からでも、僕は英語が話せない!って皆に言おうかな?でも、皆英語の辞書持ってるし…先生なんて、任天〇DS持ってるし…。
「ホントにどうしよう…」
こうして、日本生まれアメリカ育ちの、愛川翔太の転校初日がスタートした。