最終話
僕は、バイクを通販し、ザルツ帝国方面に逃げた。
あれは、何だ。爆発音がしたら、兵士達が倒れた。
はあ、はあ、はあ、この帝国は尚武の国と聞く。また、冒険者から初めて、実力を認められれば・・・
ドン!
あれ、道に、丸太が飛んできた。危ない!
キキキーーーー!
「危ないな!誰だ!」
「貴公が、噂の異世界人か。勇者殿とは、違うか」
人が出てきた。
何だ。黒髪に、碧眼、あれは、騎士じゃない。貴族か?この荒野に貴族の服を着てやがる。
「あの、何の用ですか?」
「勝負してやる。その銃という物を使え」
「え、銃を知っているの?じゃあ、僕を雇ってよ」
「聖剣を持った子供はいらないな。聖剣だけ欲しい。手足を切って、武器だけを召喚する役割を与えてやる」
「何だと!舐めやがって」
僕は、銃を構え。引き金を引こうとした。
足でもぶち抜こう。
ズドーン!
「あれ、弾が、空中で止っている・・弾が進行方向に向かって、クルクル回っている・・・」
「ほら、どうした。異世界人、今、降伏をすれば、右手だけは残してやろう。それで、自分を慰めろ」
「何だって!侮辱するな!」
バン!バン!・・・・・
カキン!カキン!
「ウワワワーーーーーー」
あれ、よく見ると、この男の前に、氷が・・・そんなんで防いでいるのか?
カキン!
あれ、体に衝撃が、血?額から血が出てくる。
意識がなくなる。そうか、跳弾した弾が、僕の額に・・・
ドタン!
「何度も、銃を使えば、対処法くらい考えるぞ・・・・と、もう、死んでるか」
「・・・せめて、魂は、異世界に帰してやる!死体のさらしは無しだな」
ボオオオオオオーーーーー
・・・・・
「ルドルフ皇太子殿下、無詠唱の氷結魔法と、火炎魔法お見事です」
「うむ。このタイプの転生者は初めてだ。最も、ツメロギ王国が会戦をして、情報を送ってくれたから、分かった。それにしても、馬鹿だ」
この荒野で、丸太が飛んでくる。我は貴族の服を着ている。
後方に大軍が控えている可能性を考えなかったのか?
「このまま、ツメロギ王国に行く。指導者に会う。元々は援軍だったしな」
「「「「御意!」」」
・・・・・
戦後処理をしている。
ゴトー軍についた諸候は、全て、領地没収。この国の貴族は、お祖父様の家門だけになった。
だが、いきなり、領地を没収したら、混乱が生じる。
「そ、そんな、やむなく・・・」
「代わりに、県知事にするの~、世襲なしなの~、次は、試験で役人を採用し、キャリアを積んだ者を県知事にするの~」
領地付きの貴族、悪く言えば、税金の中抜きだ。だから、税制が高くなる。
一端、税金を中央に集めてから、地方に配る。
織田信長がやっていた方法だ。
王の中央集権国家。
やだな。ますます権力が巨大になってくる。
そんなときに、お父様と、義母様たちが帰って来た。
「メアリー、さあ、王位を帰しなさい!」
そうだ。正当な報酬をもらって、市井でのんびり暮らすのも良いな。
アンは・・・ケビンと結婚だから、お祖父様の家で、のんびり、暮らす。それもいいか。
と考えていたら、
「今、貴方方は臣下です。女王陛下に礼をしなさい!」
「エミリー!」
「何だ、生意気になって」
「エミリー様の仰る通りです!」
ケビンも同調する。
トムも、
「そうです。平民騎士団は、メアリー女王陛下に忠誠を誓います。それ以外の王だったら、戦いも辞さない所存です」
トム、やめなさい。近衛騎士団の方が、数が多い。
すっかり自信をつけたサムも、豪語する。
「諸外国は、今回の会戦の勝利により。メアリー様を陛下として認めています!」
やめなさい。それは、ゴトーがいたからだよ。あいつ、どこいったのか?
やめて、通常戦になったら、負けるよ。
編成したばかりの教導隊も、
「「「私たち、教導隊が先陣を切ります!」」」
アワワワワ~~
していたら、
カツ!カツ!カツ!と軍靴の音が聞こえる。
黒い騎士服を来た紳士だ。
「メアリー女王陛下、ぶしつけに、ワイバーンでの強行着陸、お詫び申し上げます。前国王たちの車列が見えましたので、急ぎ、参上しまいた」
ワイバーン!
人族の国家群で、ワイバーンのご飯を賄えるのは、
「ザルツ帝国、皇太子、ルドルフと申します」
「にゃニー!」
「既に、帝国騎士団が、宰相閣下の許可を受けて領土に進駐、近衛騎士団を武装解除させております。これは、臣下の方々のやる気をそぐ形になりましたな」
「はあ、はあ、メアリー様、間に合いましたぞ」
「お祖父様!」
間に合いましたじゃなえよ。怖いよ。このルドルフという男は、6人の男兄弟と、7人の姉妹を押しのけて、次期、皇帝になった奴だ。
これは、スパダリか?
逃げるぞ。
と王宮のテラスから、下の階段を使って・・・
「「「「メアリー女王陛下、バンザーイ!」」」
「「「バンザイーイ!」」」
「ヒィ」
広間に民衆が集まっている。
「陛下、臣下と臣民の支持がこれほどとは、素晴らしい。どうして、あの武器の対処法を思いついたのか。浅学の私に、教えて下さいませ」
ガクッ
ヒィ、この場で、膝をついて、礼をしやがった。
「おい、見ろ。大国の皇族が膝をついている」
「さすが、メアリー様だ!」
ヒィ、逃げられない。この男、ワザとか?
しかし、この武器は、異世界からの召喚しなければならない。
いずれ、なくなり頭打ちだ。
と思っていたが、
「あの、和田宮と申します。私、気がついたら、この世界にいて、試しに、オープンと叫んだら、武器のカタログが・・・空間に現れました。この力、危険なので、どうしようかと迷っています。武器は訓練を受けないと危険ですし、この国では訓練をしてくれると聞きました」
「ヒィ、何でまともな転移者が我国に来るの~!」
「女王陛下、燃える水の泉が発見されました。王都南方です。これは、『せきゆ』と言うものではございませんか?
「ヨシ!これで軍拡が出来ますぞ!」
「ザルツ帝国としては、対等な条約を結ぶことを希望します」
「やーなの~」
この大陸から注目を集めまくるようになった。
ってか、何で、
「ルドルフ殿下はここにいるの~」
「はい、皇太子を辞し、大使になりました。メアリー陛下の新たな国作りに興味あります」
「ヒィなの~」
重い。重すぎる。
「喜んで頂き望外な幸せです」
「ヒヒ~ン、ヒヒ~ン、ヒヒ~ン」(辛かったら、乗りなよ)
「王都回ってくるの~」
こうして、私は、ツメロギ王国が軍事国家になる勢いを止められないでいる。
最後までお読み頂き有難うございました。