1話 ~パーカッションとの出会い~
ーああ。行きたかったな、西関東大会。ー
ー何でそんな平然としていられるの!?皆…おかしいよー
この後悔から1年。
私、水無月玲於奈は憧れの華海高校に入学しました!イェイ!
華海高校には強い吹奏楽部があって、そこには入れたいんだけど…。
珠夕も一緒なのかな…。
珠夕は中学の県大会で金賞をとれなくて大泣きした子だ。
気まずすぎて会いたくないんだけどな~。
「玲於奈~!会いたかったよ~ん」
「深月~。急に抱きつかないで…グヘェ」
「あ~ごめん!もう癖でさ~」
この子は深月。中学でサックスをやっていた子だ。
「玲於奈は部活どこにするか決めた~?まぁ、私も同じだけど!」
「そうだね。やっぱ吹…」
♩♩♬♪♬♩♪♪♩~
「皆さん初めまして!俺はこの吹奏楽部の部長、難波桜花だ!今日は皆さんの入学を記念して、「銀河鉄道999」を演奏させていただきます!」
♬♩♪♬♩♪♩♩♬♬♪~♬♪♩~
ーすげ~!
ーやっぱ吹奏楽部は違うね!
この時私は思った。華海高校の吹奏楽部に入って、人を感動させたい!
「深月!絶対、入ろうね!」
「言われなくてもそのつもりだよん」
入学式が終わって、部活見学の時間になった。
意外にも吹奏楽部は結構空いていた。
「新入生かな?もしかして演奏聴いて来てくれた?」
「「はい」」
「やった~~~~~!!2名様入りま~す」
テンションについて行けん…
そこで私は深月と別れていろんなパートの見学と体験をさせてもらうことになった。
フルート、サックス、トランペット、トロンボーン、ユーフォニアム、チューバ、ホルン…と順調に体験させてもらった。最後は私の愛するクラリネット!とパーカッション…
パーカッションははっきり言うとやんないかな。
だって太鼓とかたたくだけじゃん。
そんなことよりクラリネット~!
「いい音でるね。君。」
「そうですか?ありがとうございます」
パーカッションも一応やっとくかな。
何の音だろう?かすかに聞こえるんだけどな。
♬♬♪♩♬♪♬♩♩
パーカッションの方から聴こえる…
ガラッ
「え…」
そこにはすっごくかっこいいドラムをたたいている人がいた。
私はその人に見とれてしまった。
ダダンダダダダンダンダン
「ふう。」
パチパチパチパチパチパチ
「ふぇ!?」
「凄いかっこよかったです!」
「え?あぁ、ありがとう?もしかして君新入生?」
「はい!ぜひやってみたいんですけと…」
「全然良いよ!はい、どーぞ」
「ありがとうございます!」
「ドラムはねーーー右がこっちでーーそうそう!でーーーえ!?スゴっ!もうたたけるじゃん!」
「ほんとですか!でもやっぱり難しいです」
「初見はそんなもんだよ」
キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン
「チャイムなっちゃったね~。どのパートにするかは決まった?」
「はい!もう一択です」
「じゃあ、その紙持って桜花に会いに行ってきな。第一~第三候補まで書いて出すんだよ」
「分かりました。今日はありがとうございました!」
「桜花先輩!」
「ん~?あ、決まった?」
「はい!」
「…よし。皆集まったから今日発表しちゃうかな!音楽室に行ってて。皆いるから」
「はい」
ガラララ
「やっほ~玲於奈!」
「深月!」
「玲於奈はやっぱりクラリネット?」
「ちょっと悩んだんだよね。深月は絶対サックスでしょ?」
「そりゃそうだよ!」
「あ…珠夕…」
「うん。もう1時間前にはいたっぽいよ」
「やぁ諸君!パートの振り分けが出来たから発表するぞ」
(第一候補でありますように!)
「まずフルート!美香子さん、凛さんーーー 以上
次、サックス!雷夢さん、真美さんーーー深月さん 以上
次、クラリネット!ーーーーーーーーーーーー
次、トランペット!珠夕さん、南那さんーーー 以上
最後、パーカッション!玲於奈さん、津軽さんーーー 以上
新吹奏楽部 35名!」
私のパーカッション人生が始まった!
最後まで見ていただきありがとうございます。
どうも、前原ルイと言います。
自分の吹奏楽部のパーカッションの経験を生かして書きました。
自分の経験も小説の中に入れていく予定なのでよりリアルになるのではないかと思っています