7話
7話
心躍る信二は自分の会社の親会社の経理部を訪ねたが、100人は居るであろう女子社員に「おいおいこれじゃ誰が誰だかわかんねえだろうが…」すると、男が珍しいのかと思えるほどの視線を浴びた信二は「うわああぁぁー」と、両手で頭を覆い恥ずかしさからその場から逃げ出してしまった。そして信二のスマホに「何で逃げちゃったのおぉー! これから手を上げようとしてたのにぃー!」と、典子は信二に怒りのメールをよこした。そして平静を取り戻した信二は「だってだってよおー あんなに女子社員てかほとんど女子社員だろう~ 驚いたんだよ~」と、典子にメールで平謝りするしかなかった。
「でもさこっちは信二が見れたからいいんだけどさ~♪」と、平静になった信二に典子からメールが入った。信二は「悔しい」と、床を靴で叩いたが、もう一度経理部に行く勇気がなく「もういいよ」と、一人ですねていた。するとそこへ「もう一度来る?」と、典子からメールが来ると信二は「あんなに女ばかりの部署に行けるかよ…」と、メールを返すと「女ばかりじゃないわ男性も居るし」と、返信が典子からきて信二は「いやまた今度にするよ」と、逃げて来た恥ずかしさから典子にメールしてエレベーターに乗った。
そしてエレベーターの中では「俺の勤めてる会社の10倍… 50倍はあるじゃんか… さすがに親会社だよな~」と、独り言を言い周囲から「変質者」扱いされているのも気づかなかった。そこへ典子から「今度また来てね~ 勇気出してさ~♪」と信二を子供扱いする典子からのメールだった。そして信二はスマホに残る典子の写真を見て「あそこに典子が居たんだ」と、エレベーターから降りてビルの自動ドアの前で一人でニヤニヤして危ない男として守衛に見つめられていた。