4話
4話
信二は典子からのメールに一喜一憂していたが「俺の愛はちゃんと典子に届いているはずだ!」と、想いを大きくさせて典子に「いつでもいい… 会える日が来るまで俺は待っているから」と、スマホから典子にメール送信した信二は、大きな溜め息をついて両手で頭を抱えた。そしてその頃、典子は仕事の中に居て次々に仕事をこなしていったが信二ののことは常に頭の中に置いていた。
典子の働いている環境は決して良いものではなく、席も一番奥で昼間でも日のあたらない場所にいて、新人たちは日の当たる席でバリバリ仕事をこなしていたものの、典子は要領も悪く会社では厄介もの扱いされていたが一部の社員たちからは絶大な信用を得ていた。そして「今日も頼むぞー!」と、肩を軽く叩かれた典子は「よし! 今日もやらわよ! あの子達には出来ない私にしか出来ない仕事だもの!」と、豪気をつよめた。
そんな典子にとって唯一、心のなかで気軽に話せるのは信二であろうか。典子は今日も仕事の合間を見ては信二にメールを送り信二もまた典子に返信し続けた。そして二人は相思相愛の関係になったが、いつまでたっても一向に顔合わせの出来ない信二は典子に「一体いつになったら会えるんだよおー!!」と、メールを送ったが典子からの返信は二日間もなく怒ってメールを送った信二は「なんて馬鹿な事をしちまったんだあ! これじゃー典子だって返事のしようが無いだろう! くそ馬鹿な俺!」と、自分つを責めた。