共通テスト前日 浪人確定の俺がリスニングの一発逆転の秘策を思いついたったwww
共通テスト前日、俺は焦っていた。
リスニングをいくら解いてもろくな点数が出ないからだ。
あと10時間程度で何の対策ができる?
現実には、半分近くしか正答することができない。
配点が低いとはいえ、センター利用を考えている俺にとって捨てることは絶対に出来なかった。
どうすればいいんだ…
気分を落ち着けるために、お気に入りのVtuberのASMRを聴くことにした。
「あぁ癒されるなぁ…テスト中にこの声が聴ければ満点取れちゃうかも…」
興奮して全身がビクビクしてしまう。
僕は耳がとても鋭く、気に入った音を書き込むと震えを抑えられなくなる体質だった。
そんな事をしていると突如、脳に閃光が走った。
「リスニング、周りの書き込む音で判断できるんじゃね?」
確かに、正解の回答が出るまで紙に書き込みをする人は少ない。一番大きい音がした箇所が正解になるのは必然じゃないか?
「俺の聴覚は一般人より遥かに鋭い…ICプレイヤーの音量を絞れば、いけるかもしれない!」
この作戦は確実に成功する。確信を持って俺は眠った。
当日、リスニングの時間になった。
各々に再生機器が配られる。大抵の受験生は音量を上げるだろうが、俺は違う。目盛りを最小にして音声を待つ。
そして再生が始まった。
「いける!周りの音はバッチリと聞こえるぞ!」
耳を澄ます。1問目の答えは三番目だ。
さっそく解答用紙にマークする。
しかし…
(手が震えて文字が書けない!?)
それだけではなかった。全身は震えて、試験官はこちらに注目し始めている。
そして悟った。
俺の脳が皆が鉛筆でマークする音をASMRと認識しているのだ。
(止まれ!止まれ!止まれ!)
紙を持って、試験官が近づいてくる。
「だめぇ♡いぐっ♡いっぢゃううう♡」
「ふせいこういになっぢゃううう♡」
そして俺は試験会場を退出することになった。