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第一章 ハーパー王国とゴブリンキング
『お金ないんだよね?』
『ないですね。』
『通行証も身分証もないんだよね?』
『ないですね。』
『ですと、お通しする事はできませんね。』
『そうですか。』
『市民権を取る為に、15000メピスか金貨3枚はご用意いただきたいです。』
『それまでは、城門周辺にいてもいいですか?』
『それですと不穏分子として、投獄、処刑の道があるくらいです。』
『外で野宿?』
『まぁ、他にも方法あると思いますが、、、。』
『、、、そうですか。』
一哉は、どうしようも無い現実に気付いてしまった。
彼のステータスボードには
力、3。
素早さ、3。
魔力、3。
体力、3。
HP58
MP10
レベル1(能力限界)
と記載されていて尚且つ、城の中に入る事も拒否されてしまった。
今日出来る事は、魔物や野生生物から、身を守りつつ、朝を迎える事くらいであった。