どうして
よろしくお願いします。
『今も、ここに、あなたの目の前にいるのでしょう、だからあの時、いいえ、今でも確信します、僕が例えあなたに変なことしてもあなたは『しょうさん』に免じて僕を恨まないと。』
確かに、私はペドルアが私を監禁しようとした時も、ヤンデレ属性が爆発した時も彼を憎むことは出来なかった。
『ですがこんなの僕は嫌なのです!』
そう言われましても、
『確かに僕はあなたがドン底にいる時手を差し伸べられなかった、一緒に困難を乗り越えられなかった、そしてあなたがドン底にいる時、世界に絶望した時あなたの側にいたのは誰でもない、『しょうさん』でした。』
そう、翔さんはずっと私を支えてくれた、彼がいなかったら私は身も心もボロボロになって、命も人生もとっくに諦めていたかもしれない。
吊り橋効果だと笑われてもいい、でも、私にとって彼は掛け替えのない存在です。
『でも、僕は『しょうさん』じゃない!『しょうさん』じゃないけど僕が愛してる人は彼を愛してる......僕だけを見ていればいいのに......』
ペドルアは翔さんじゃない。そんな事はとっくに分かっている。
それに何その胡散臭いプロポーズ、そんなこと、私が本気にするつもり?
『今回は我慢で右手に嵌めました、ですが次回はあなたの左手の薬指に僕たち二人で選んだ指輪を嵌めます。』
でも、彼は私に少しだけ人権をくれた。
ヤンデレ属性の彼が、私に......
......それに、この言葉を言ってるときの彼の顔、なんか、本当に辛そうだった。
『エモリア、僕と結婚してください!』
『エモリア、愛してるよ、ずっと、ずっと、永遠に......』
これは、少しだけ信じていいのでしょうか?
いいえ、それは罠の可能性が、だって彼はあの性悪女の......!
いや、でも......
......は!
気づけばあたりは茜色に染まり、目の前には見たことがある美少女......ではなく美少女の顔をしている美少年さんが立っている。
「まあ、レントルス公爵家の方は誠に教育熱心で、ごきげんよう。」
ほんと、レディーの部屋に許可なく入るなんてもっともですわ。
「申し訳ございません、ですがこれは僕個人の判断にて参りました。」
「。。。。。。。。。。。。。」
要するにペドルアを責めるなと。
ほんと、ペドルアはいい部下をお持ちで。
「エモリア・メリエード伯爵令嬢、あなたは僕の事知ってますか?」
「そうですわね、あなたはレントルス公爵家直属暗部部員の、」
「ええ、そうですが、あなたは僕がこの世界でなんの役目を果たすか知っていますか?」
「役目......まさか、あなたも......?」
嘘、この世界にどれだけピンク色のマカロンが隠れているのよ......!
「いいえ、僕は違います、ただ僕は他に身を潜めてるピンク色のマカロンにこの世界の物語を教わりました。
エモリア・メリエード伯爵令嬢、僕はあなたに知って欲しい事があります、
ですがここは不確定要素が多い、場所を変えましょう。」
わたしに知って欲しい事?まさか罠......?
「まあ、軽々と言えたものですわ、
私がどうやってあなたを信じろっていうのでしょうか?」
確かに、私がペドルアへ言い付けてから見張りがなくなっている、だからバレずに他のところへ行くのは可能だ、
でも、
「僕を信じるか信じないかはあなた次第、ですがこれは、この事はあなただけじゃなく悪役令嬢たちにとって、秋内翔さんにとっても重要なんです。」
「。。。。。。。。。。。。。」
悪役令嬢にとって、翔さんにとって、
「どういたしましょう、」
「証拠、私達の敵ではない証拠を提供してもらえませんと簡単に信じられませんわ。」
「......悪役令嬢の心得序章
悪役令嬢は女の三大武器:可愛さ、可憐さと涙を使い、自分が心から一番したい事を成し遂げる。
注意:女の三大部器は緊急事態でしか使ってはいけない、ではないと周りからウザイと思われるでしょう。」
「え......」
これは、
「悪役令嬢になる為の心得その1
真の悪役令嬢は敵と味方両方の次の手を考え、周りの高感度を得ながら敵を地獄に落とす。」
「。。。。。。。。。。。。」
嘘、嘘でしょう、だってこれは、
「その2,
真の悪役令嬢は常に胸を高くして優雅な気品を見せながらサラッと相手にダメージを食らわす。」
「ど、どうして、」
どうして、この世界では私と翔さんしか知らないはず、
「その3......」
どうして、ねえ、どうして、どうして、どうして、どうして、どうして、
これは翔さんの、いいえ、翔さんが教えてくれた、翔さんとの思い出......
......まさか翔さんが彼に?
いいえ、それならとっくに紹介してくれたでしょう、
ならなぜ、誰が何のため?
「......その6
敵に回したら厄介な人がいるときは敵に回すよりあえて慕ってるフリをし、相手と周囲に油断させる事。
その7「ねえ!!」」
「信じて貰えたでしょうか?」
「......ええ、どこに行けばいいの?」
「今晩裏山にある例の場所でお待ちしてます。」
「ええ、わかったわ。」
もし本当ならば、彼は翔さんの味方、それじゃあ私の敵だという確率は極めて低い。
そう、今はむやみに疑うより少し信じたほうが良いと思いますわ。
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あたりが貴重な本に囲まれてるとある書類室の中に男いかにも王族のお召し物を身に着け、ハニーゴールドの髪は風呂上がりのせいか少し湿気を感じる。
そして男は柚子とハーブの香りが効いたモックテイルを片手に持ち、一口飲んだあともう片方の手に持っていた書類を机に置いた。
「なに、エモリアが裏山方面へ、真の話か?」
机の目の前に灰色のフードを被った男が片膝を地につけ、まるで忠誠を誓っているみたいだ。
「ええ、この情報に偽りはないと思います。」
そう言ってその部下はフードを取り、その美少女みたいな初々しい美しさが周りにいる側近騎士たちを魅了した。
「そうか、今すぐ向かう、先に暗部を向かわせて、」
「いいえ、そうしたらメリエード伯爵令嬢とあの人が不審に思います。それに、そこは......」
「ああ、わかった、それじゃあ僕が行こう、一緒についてくれるよな、ボボ・べデリア。」
「ええ、レオール様、僕は先に下見に参ります。」
「ああ、引き続きスパイ活動も頼んだぞ。」
「承知しました、我が主あるじ。」
そして再びフードを被った男は闇の中へ消え、
ハニーゴールドの髪をなびかせた男はモックテイルの中身をすべて飲み、バルコニーへ向かい、新月を見ながら重い溜息をした.....
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