同じ悪役令嬢でもやはり......
よろしうお願いします
部屋の中はピンク色の空気に染まり、女は身に何もまとわず茶髪の髪をした、とてもチャラそうな男に抱かれてる。同時にこのなんとも言えない匂いは彼らの関係を示し、女はまだ状況を把握してないように気持ち良さそうに男の手の感触を感じている。
私は何もできず、ただただ目の前の状況を受け止めるだけで必死だった。
そしてネイズ様は私の方に向き、なにか嫌な顔をしてる。
まあ、お邪魔でしたからでしょう。
「。。。。。。。。。」
「。。。。。。。。。」
「ネイ、ズ?」
やがてあの女も異変に気づき、私の方へ向いた途端に顔が真っ青になった。
あ、まあ、あああ、そうゆうことでしたか............
「メ、メリエード伯爵令嬢、ごきげんよう。」
ええ、あなたは本当にごきげんなようで、そしてよくも私の友達のルートまで犯してきたわね、
「ケレンドル、公爵令嬢......え?どうして、ここに、しかもあなた.........」
駄目よエモリア・メリエード、今怒りに身を任せたら最終的にエーナが悲しむから........!!
「誰だお前?」
「まあ、ネイズ様、彼女はレオール様の婚約者のエモリア・メリエード伯爵令嬢ですわ。」
はあ、エーナも、何が罪悪感を「感じている」よ、めちゃくちゃハッピーじゃない!
「そっか、でも悪いなメリエード伯爵令嬢、俺は今セレナ一筋だから3人でするなんて無理だわ。」
いや誰がするって言いましたか!?
「もう、ネイズ様のバカ、バカバカバーカ」
ええっと、どうして甘ったるい声で胸にポカポカと叩くのですか?
どうして部屋の空気が一段とピンク色になりましたのです?
う、まさかエーナが逃げたのって......
「あ、そうだメリエード伯爵令嬢、さっき誰かもうひとりそこにいた?」
ええ、貴方の幼馴染様ですわ。
「いいえ、実は私は未来のお姉さまにお話をしたくて、ですが............」
「え?未来のお姉さま?」
「いや、その、」
「ですが、ですが、どうしてですか!!お兄様になにか不満でもありましたか?」
「え、いや、その」
「しかも最近私の婚約者とも噂が......」
あんたが自分の為に手段を選びませんもの、だから私はこの絶好なチャンスを逃さない。
「セ、セレナ?」
「え、その.......」
「セレナさん、もし私が間違っていたら言ってくださいませ、ですがもしあなたが本当にお兄様を裏切りながらレオール様ともなにかありましたら、私は妹として、婚約者として一言いいます、もう、兄様とレオール様と関わらないですださい!
お願いします。」
私は貴族として最大な礼をし終わったらすぐに後ろへ向き、そして後も見なずにエーナを追いかけに行った。
はい、ここで問題。
私はどうしてこんな感情をコントロールできないバカ女を演じているのでしょう?
答え、
それは相手を油断させるためです。
まあ、要するにあの性悪女に私が何も知らないバカな“悪役令嬢”と思わせることで油断し、私を貶める手口を甘くさせるためです。
でもここで言っておきますよ、今回のこれは決して翔さんから教わったことではありません。
実はこのアイデアは前世でお世話になったかくラノベ作家様とその作品のおかげですの。
ほんと、名前は覚えてませんですけど誠にありがとうございました、前世であんまり使えなかったけれど今はフル活用しています!!
よし、次、エーナを探しましょう!
あたりは真っ暗となりながら、お月様とお星様はどこへ駆け落ちしたのか未だに姿を表せない。
どこに行ったのでしょう?まさかもう学園に帰ってしまったとか?
いや、でも、だけど......
エーナ、どこにいるの?
“ポツッ”
え?
“ポツッポツポツッ”
ええ?
“ザアアアアアアッ”
えっ嘘、雨!?
もう本当に空気よめないのね、そもそも私が落ち込んでるときだって......
......そうだった、私はエーナと同じ悪役令嬢で、エーナと同じく大切な人に裏切られたんだ、だからもし私が落ち込んでたら、私は......
雨で視線が霞みながら私は私が落ち込んでたら行きそうな所へ何箇所も行った。
でも私だってエーナが私と同じところへ行くか分からない、ただエーナの家族に連絡したら大事になるし、後輩さんに頼んだら学園中に話が広がるし、もし私がエーナの立場にいたら絶対に大事にしたくない。
だから確かに見つけられる確率は低いけど、これが今私が考えられる唯一の方法です。
闇が数時間前より一段と深くなり、何故か全身がチクチクと痛みだしてきた。
うう、もう少し、あともう少し探したら......
そして私は自分で考えられる最後の場所へと足を引きずり、あたりを見渡った。
ほんと、予想していましたけど、やはりいませんでした、
しかも、もう、限界です
視界が闇に染まり、もう何も考えられない。
もう、ダメだ、
全身の力が抜け、私は地面と衝突しようとしたその瞬間
“ガバッ”
予想してた痛みはなく、同時にどうしてか暖かく感じる。
「ったくこのドアホ、どこへ行ってたんだよ!!」
その耳が痛くなる程にデカイ声は私にとって心地良く、私はモダ残っている力を振り絞り、予想していた闇色の髪を持つ声の持ち主を視界に入れて、彼に微笑みかけた。
ああ、心配してくれたのですね。
「はあ、ったくどうしてメモを送ってこない、闇は空で何時間も待機してたんだぞ......
......なあ、どうして頼ってこない、俺はそんなに頼れないか??」
うう、ごめんなさい。
そう、言いたかった、ですが私の意識は闇に引き込まれ、この言葉は口の中に止まり、彼に届かなかった。
なんと次回はペドルア(翔)視点
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