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59話 後輩+αと猫プレイ? 4

投稿遅れてすいません!

毎日投稿投稿七日目です( ;∀;)

 魅音(みのん)ちゃんにキスをされた俺は、唇の瑞々しい感触に心地好さを感じながら、この展開何度目だろうと考えていた。

 仕方ないだろ、思い返してみれば先日の(あかね)とのデートでも同じように茜にキスされたし、その前日にはかすみんにもキスされた。相手が違えども再三キスをしていれば慣れてしまうのは仕方ない。

 

「ぷはっ……。葉雪(はゆき)さん、ドキドキした?」

 唇を離すと、魅音ちゃんは呼吸を整えコテッと首を傾げた。

「ま、まぁな」

 再三キスをしていたら慣れるなんて言ったが、慣れていてもドキドキするモンはドキドキするんだ。

 だから決して俺は女子小学生に興奮するロリコンではない。

「ふふ、嬉しい」

 本当に嬉しそうに微笑む魅音ちゃんに、良かったのかなと思い始める俺。

 良くはないと思うのだが……この笑顔を見ていると良いのではないかと思えてしまう。

 

「ご主人様ぁ~? 手が止まってますよ?」

 魅音ちゃんを見つめていると、俺の右側に寝転がっていた司音(しのん)ちゃんが俺の太ももを思いっきりつねって──

「って痛い痛い痛い!」

「他の猫に夢中になってるご主人様が悪いんです」

 司音ちゃんは唇を尖らせプイッとそっぽを向きながらも、つねる手の力は緩めようとしなかった。

「ごめんごめんごめんっ、謝るから手を離してっ」

 よくよく考えれば俺が謝ることではないと思うのだが、今はとにかく太ももが物凄く痛いっ!

 

「し、司音ちゃん? さっきより力強くなってるんだけど」

「ふーんだ」

 どうしてか理由はわからないが、司音ちゃんは完全に拗ねてしまっている。

 どうしたらこの痛みから逃れられるか……っ!

 今だ太ももに与えられる痛みに顔をしかめていると、司音ちゃんがポツリと呟いた。

「私のお願いを聞いてくれたら離して上げます」

「わ、わかった。何でも聞くから離してくれっ」

「なっ、何でも!?」

 俺の〝何でも〟という言葉に司音ちゃんは反応し、俺の太ももから手を離した。

 これでようやく、俺は痛みから解放されたのだ。


「そ、それはつまり先輩と後輩、兄と妹という関係を一気に飛び越えて夫婦になってくれると!?」

「誰もそんなことは言ってない」

「でも、お兄ちゃん先輩今〝何でも〟って言いましたよね!?」

 〝何でも〟という言葉に釣られた司音ちゃんは、興奮しきっているからか俺の呼び名がご主人様からお兄ちゃん先輩へと戻っていた。本人は気付いていないようだが。

 そのことに俺は苦笑を浮かべる。

 

「確かに言ったが、一般常識内での〝何でも〟だぞ?」

 そう言うと、司音ちゃんは明らか様に肩を落とした。

「そういうのは前もって言ってくださいよ。喜んで損しました」

 再び唇を尖らせる司音ちゃんに、俺は少しだけイタズラ心がくすぐられた。

「そうか。なら魅音ちゃんか夜花(よるか)ちゃんのお願いを聞こうかな」

「なっ、それは酷いですよぅ!」

 ちょっとした冗談なのだが、司音ちゃんはそのまま受け取ったのか目尻に涙を浮かべた。

「冗談だ。常識の範囲内ならお願いを聞いてやろう」

「うぅー、上から目線でちょっとウザい」

「なら聞かなくていいのか?」

「すみませんでしたぁ! お願いを聞いてくださいぃっ」

「あははっ」

 司音ちゃんはイジり甲斐があって楽しいなぁ。

 

「先輩」

 司音ちゃんの反応を楽しんでいると、ふと夜花ちゃんに太ももをちょんちょんとつつかれた。

「どうかした?」

「いえ、その……私たちのお願いも聞いてくれますか?」

「お姉ちゃんばかりズルいです」と魅音ちゃんが夜花ちゃんに続き、二人は揃って上目遣いで俺を見つめてきた。

 くっ、これは断れないっ。いやまぁ、断る理由もないけど。

「わかった」

「えー」

 俺の返事に司音ちゃんが不満気な声を上げた。

「別に司音ちゃんのお願いを聞かなくてもいいんだけどな?」

「うぅっ! それは酷いですよ!」

「なら文句は言わない」

「はい……」

 司音ちゃんはしゅんとなり、気持ち小さく感じる。

 うーん、こういうところも可愛いなぁ。

 

 

 それから少しして司音ちゃんがいつも通りのテンションに戻り、猫プレイ(司音ちゃんが言っていた)を再開することとなった。

 

「で、どうする」

「はーい、まずは私のお願いを聞いてくださーい」 どういう原理かカチューシャに付いている猫耳を揺らしながら、司音ちゃんがバッと手を上げた。

「言っておくが──」

「わかってますよ。一般常識の範囲内で、ですよね?」

「あぁ」

「そうですねぇ」

 司音ちゃんは顎に手を当て唸りなから考えだす。

 いや、まだ考えていなかったのか。

「あっ、じゃあ私の胸をも──」

「さて、夜花ちゃんのお願いは何かな」

「わわわっ、ごめんなさいぃぃぃ!」

 俺が反対側の夜花ちゃんの方を向くと、司音ちゃんは慌てて謝りすがってきた。

「胸を揉むことは一般常識の範囲内じゃないだろ」

「はいぃ! ふざけましたぁ!」

「まったく……」

 どうしてこうふざけるのだろうか。

 まぁそこが可愛いのだが。

 

「……で、どうするんだ」

「そ、そうですねぇ」

 声を震わせながら、司音ちゃんは再び考える仕種をする。

 そんな司音ちゃんに俺は、

「次ふざけたらもうお願い聞かないから」

 とあらかじめ釘を刺しておいた。

「わ、わかってますよー」

 失礼ですね、とぎこちなく怒る司音ちゃん。

 どことなく目が泳ぎまくっているのは気のせいだろうか。

「……そうです、決まりました!」

 先程までの焦りはどこへ行ったのか、いつも通りの陽気な声を上げる司音ちゃんに俺は少しばかり不安を覚えた。

 いや、大丈夫だ。流石の司音ちゃんでも同じ過ちは冒さないだろう──

 

「私たちを調教してください!」

 

「…………………………」

 これは、大丈夫なのだろうか。

 いや、完全にアウトだろ。女の子を調教とかどこの成人向けだよ。

 そう反論しようと口を開き、

「安心してください、言葉の綾ですから」

 先に司音ちゃんの補足が入った。

「ほら、今私たち猫の格好してるじゃないですか」

「あ、あぁ。そうだな」

「だからです」

 言わんとすることはわかったのだが、具体的にどうすればいいのだろうか。

 なんだ? お手とかさせればいいのか?

 

「なぁ司音ちゃん、それはちょっと──」

「ペットを調教するのも飼い主の勤めって言うじゃないまですか」

「……やっぱ止めるか、これ」

「何でですか!?」

「いやだって、女の子を調教とか響きが完全にアウトだろ」

「むー」

 司音ちゃんは膨れっ面になり、ジトーとした視線を送ってくる。

 どうしてそこで拗ねるのかわからないが……まぁお願いを聞くって言ったのは俺なんだし、仕方ないか。

 俺はため息を一つ溢し、司音ちゃんの華奢な体を抱き寄せた。

 そしてそのまま、少し乱暴に頭を撫で回す。

 

「わふっ、ご主人様?」

「まぁ、これくらいならしてやるさ」

「ぐふふ、ご主人様がデレた」

 奇妙な笑い声を漏らしながら、司音ちゃんはニヤニヤと笑みを浮かべた。

 俺は「デレてない」とだけ答え、先程からこちらをジーっと見つめていた二人を手招きする。

 夜花ちゃんと魅音ちゃんは顔を見合わせると、ゆっくりと近くまで這い寄ってくる。

 

「わ、私たちもいいですか?」

「み、魅音も……」

 控えめに尋ねてくる二人に、俺は笑顔で「勿論」と答えた。

 さて、この猫たちと思う存分遊ぶとするか。

 

 

   ◇妹◇

 

 

 しばらく三人を撫で続けた俺は、一度三人に離れてもらいテーブルの上に置かれたままの猫じゃらしを手に取る。

 さて、これをどう使うか。

 本物の猫であれば目の前で揺らせば捕らえようと前足を伸ばしてくるが、実際に俺の前にいるのは人間の女の子だ。司音ちゃんならノッてくれるだろうが、夜花ちゃんと魅音ちゃんはわからない。

 他に使い道は……あぁ、そうだ。

 少しばかり頭を働かせると、すぐに一つ思い浮かんだ。

 

「夜花ちゃん、仰向けに寝てみて」

 俺はそれを実践すべく、夜花ちゃんにお腹を晒す姿勢を取ってもらう。

「せ、先輩? これからどうするんですか?」

 期待と不安の織り交ざった視線を向けてくる夜花ちゃんに、俺は「大丈夫」とだけ言い頭を撫でる。

 

「せ、先輩? その手に持っているのは……」

「ん? 猫じゃらしだけど」

 夜花ちゃんはどうしてそんなことを訊いてくるのだろうか。と疑問に思いながら、俺は猫じゃらしの先をゆっくりと夜花ちゃんのお腹に下ろす。

「先輩、もしかして……」

 うぅと声を漏らし、夜花ちゃんは目尻に雫を浮かべる。

 どうやら夜花ちゃんは今から自分が何をされるかわかったみたいだ。

「それじゃあいくよ」

「は、はぃ……」

 返事をすると、夜花ちゃんはキュッと目を瞑った。

 それを確認した俺は、猫じゃらしでそっとお腹の中央をなぞる。

 

「ひゃうっ」

 

 くすぐったかったのだろう、夜花ちゃんは可愛らしい悲鳴を上げ身を縮ませた。

 俺は力んだ体を解すように、優しく同じように猫じゃらしを夜花ちゃんの柔肌に滑らせる。

「んっ……くぅっ」

 猫じゃらしを往復させていくにつれ、夜花ちゃんの頬が赤みを増していく。

 

「ふぅ、んっ…………ひゃうっ!」

 お腹全体を猫じゃらしで渦巻きや縦、横方向といった感じに撫でていくと、とある一点で夜花ちゃんの声がより高くなった。

 お腹の少しへこんだところ──つまりおへその付近になると、夜花ちゃんは高い声を上げている。

 (あかね)もそうだったが、どうしておへそが弱いのだろう。特別敏感な場所というわけでもあるまいし。

 そのことに少し首を捻りながらも、俺は猫じゃらしを操る手を止めない。

 

「あぅっ、先輩っ、そこは弱いからぁっ」

 おへそ付近が弱いとわかったので、俺はその場所を集中してくすぐる。

「んぅっ、はぁっ」

 俺を見上げる瞳が潤んでいき、頬は完全に紅潮している。

 正直いってかなりエロいことになってしまった。

 まぁ大丈夫だろ、くすぐってるだけだし。

 俺はアウトな現状を楽観的に捉え、再び猫じゃらしを走らせる。

 

「あ……っ! だめです先輩ぃ、そんなに集中されたらぁっ」

 夜花ちゃんが悩ましい声を漏らし、ゆっくりと首を左右に振る。

 俺は夜花ちゃんの声を聞き流し、猫じゃらしの動きを速くする。

「あぁっ、だめですせんぱいっ、だめ──ふぁぁぁっ!」

 夜花ちゃんは今までで一番大きな矯声を上げた。

 ぐったりと脱力し、荒く息を吐いている。

 

 

「……今のお兄ちゃん先輩、とても鬼畜でした」

 司音ちゃんの声に我に返り、目の前で横たわっている夜花ちゃんを見る。

 ……完全に、アウトでした。

 やっ、やりすぎだろ俺ぇぇぇえええっ!

 意識した途端、どっと罪悪感が湧いてきた。

「いやまぁ、私は今くらいSっ気のあるお兄ちゃん先輩が好きですよ♪」 

「お、俺はSじゃない」

 無駄だと知りつつそう口にするが、案の定司音ちゃんは「またまた~」とまるで信じてくれない。

 何故だと肩を落としていると、司音ちゃんは少し離れたところに座っていた魅音ちゃんを引っ張ってきて、

 

「それじゃあご主人様、今度はこの姉妹猫を弄んでください♪」

 

 と言い爽やかながら色気のある笑顔を浮かべた。

あともう一話続きます。ヒロイン多いと話数多くなっちゃう

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