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短編集

ザ・ディファレント・ミソロジー<プロローグ的な何か>

作者: 樹 泉

誤字脱字等御座いましたら、お気軽にご連絡下さい。

 2087年、4月28日の木曜日。この日ばかりは、関東随一の進学校鳳鸞高校(ホウラン)も朝から落ち着きなく、浮き足立っていた。

 なんと言っても、明日からゴールデンウィークなのだから仕方がない。さらに明日から、製品版でVRMMO『ザ・ディファレント・ミソロジー』が開始されるのだ。騒がない方がおかしい。

 VRが一般化して50年目の節目に開始されるソフトで、商品化前アンケート一位商品であり、4回ものテストを経ての開始だった。

 鳳鸞高校内にもテスターが複数人居り、情報は吐かされている。

 HR.も終わり、神宮寺(ジングウジ) 天音(アマネ)は、帰宅する者、部活や委員会に急ぐ人の波を抜けながら、通い慣れてしまった生徒会室にたどり着いた。まだ誰もたどり着いていないのか鍵がかかっていた。鞄から鍵を出し鍵を開けた所で、後ろから黄色歓声が聞こえて来る。巻き込まれたくない一身で、速攻で生徒会室に入り、会計の席に座った。

 暫くすると歓声が止み、扉を開け2人の男子生徒が入って来た。見目麗しく、テストでも2年トップ3に入る奴らだ。


「天音ちゃん酷くない。僕達が視界に入った瞬間速攻入っちゃうし、というか、せっかくクラス一緒なんだから、一緒に来ようよ」


 我が学年の双璧と言われている、男子2人の内髪を茶髪に染めているチャラ男、三木(ミキ) 宏樹(ヒロキ)が阿呆な事を抜かした。


「余計なイサカイはごめんね、一般顔に直したら考えるわ。もしクラスで去年の様に巻き込んだら、差し入れ無くすから」


「ごめん、それマジ止めて。」


「おや? 今日は2年が早かったね、今日も宜しく頼む。宏樹と秀秋は席に着いてくれ」


『宜しくお願いします』


 三木に謝らせた所で、九条会長達3年生が入って来た。九条会長は、まさに男装の麗人という出で立ちをしている。5月の会長選挙で引退されるのは非常に残念だ。さて、今日も書類仕事しますか。



「今日はここまでにしよう。お疲れ様」


『お疲れ様でした』


 さて、私も明日が楽しみで仕方がない。なんと言っても10人しかいないαテストからのテスターで、貢献度もそこそこある。スタートダッシュして人気の少ない所に行こう。ボッチプレーかって? ハハハ…ボッチプレーですよ。まぁαテスターの内5名は運営にお願いされたプレイ方法があるんですよ。私が頼まれたのは、ソロプレーで、お礼に"孤高者"って称号をいただきました。"孤高者"はソロプレー時ステータスが少しupする効果のある称号で、言外に製品版もソロで宜しく! と言われている気がするのは気のせいか……。


 あれ? 誰に語っていたんだろう。まぁ、明日が楽しみです

お読みいただきありがとうございます。

6/27 タイトル変えました

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