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望む世界  作者: ちぇん
6/6

俺の作戦

店を出た男に俺は

亮太「儲かった?」

男「はぁ?」

男は訝しげにこちらを見る。

亮太「俺結構勝ててダチと飲みに行こうと思ってたんだけどドタキャンくらってさ…

結構この店来てるでしょ?これから飲みに行かない?」

無理があるかな…

男「…」

怪しいよな…

亮太「おっと!」

わざと財布を落とす。

男「!」

明らかに男の目の色が変わる。

財布には50万入れてあるのでまぁ目立つだろう。

男「いいですよ。」

よしっ!

そのまま男と居酒屋に向かう。


飲み屋に着き、しばらく男は緊張していたが、飲むにつれ緊張は解けてきたようだ。

この男の名前は木村伸吾。年齢は19歳でフリーターらしい。

木村「ところでさっき財布落とした時に見ちゃったんですけど財布の中身すごくないですか?」

食いついてきた。

木村「何の仕事してるんですか?」

亮太「まぁちょっとね…」

木村「俺もそんなに財布に金入れて歩きたいですよ!教えて下さいよ!」

亮太「じゃあちょっと手伝ってもらいたい事があるんだけどいいかな?報酬は払うから。」

木村「まじっすか?やりますよ!」

こんなに簡単に乗ってくるとは…

亮太「じゃあ明日この近くに公園あるだろ?13時に来てくれ。できれば人数欲しいからもう一人位呼べるか?」

木村「もちろん!」

亮太「ちょっと細かい話になるんだけど連れてくんのは30歳前後の奴がいいんだよな…」

木村「年齢関係あるんすか?まぁ、丁度今一緒に住んでる人がそん位なんで大丈夫っす!」

きた!

たぶんあいつだな。

亮太「じゃあ、明日頼むな。一応前金渡しとくよ。」

そう言い俺は木村に10万渡した。

木村「こんなにっすか?!…やばい事っすよね?」

亮太「ある人物を調べてるんだ。そんで調べたいんだけど俺一人だとどうしても

ばれる可能性高いから一緒に居て欲しいんだ。」

まぁ、嘘はついてない。

木村「そんなことなら全然オッケーっすよ。」

その後店を出て、木村と別れた。


翌日、13時に木村と写真の男が約束通り来た。

木村「お疲れっす!ちゃんと連れてきましたよ。」

亮太「お疲れ。」

木村「この人は高橋さんです。」

高橋「どうも…」

高橋はかなり警戒している様子だ。

亮太「急な話ですいませんね。木村くんにも払ったからこれ、前金です。」

そう言って10万渡す。

高橋「まじであんたなんなんだ?こんな金ポンと渡したりして…」

亮太「たまたま昨日木村君と知り合いましてね。昨日木村君に話した通りちょっと

付き合って下さいね。」

高橋「やばい事とか勘弁してくださいね。」

亮太「大丈夫。ターゲットが来るまでまだ暫く時間あるから座って下さい。木村くんも

座りなよ。」

そう言って公園のベンチの周りに集まる。

亮太「まだ時間あるので自己紹介しますね。まず俺はある男の追跡をしています。まぁ探偵みたいなもんかな…」

木村「探偵?かっけー!」

亮太「で、ある人物を追いかけてて今から行く先を知りたい。でも、一人で尾行すると怪しまれるから

偶然行き先が同じな男たちを演じたい。」

高橋「…」

亮太「で、ある程度ついて行ったら俺は途中で別れる。その後、恐らく駅前のビルに入ると思うからそれがどこのビルか教えて欲しい。」

高橋「それだけ?ますます怪しく感じるんですけど…」

亮太「高橋さんが言ってる事ももっともです。ただ、結論から言うと俺が尾行している事がばれたら恐らく依頼人に殺されます。」

高橋と木村の顔色が変わる。

亮太「あ、でもあなたたちは大丈夫ですよ。今回あなたたちに手伝ってもらう事は言ってないので。」

高橋「なんで俺たちなんですか?」

亮太「誰でもよかったんです。昨日木村君に声をかけたのもたまたまです。」

高橋「…」

亮太「あ、言っときますけど強制ではないです。今からでもお金を返してもらって帰ってもらってもいいですよ。

実は他にも声をかけていてあなたたちに断られたら別の人に頼みます。ただ…」

そう言って二つの封筒を見せる。

亮太「もしやってくれたらこの報酬は約束しますよ。」

分厚い封筒を前にして、

高橋「やります。」

木村「もちろん!」

亮太「ありがとうございます。では暫く待ちましょう。」

ここまでは作戦通り、

亮太「ちなみに木村君はフリーターって聞きましたけど高橋さんは?」

高橋「まぁ、フリーターです。」

なんであの人たちはこの男を調べるんだろう…


話していくとまず高橋。

この男はフリーターで仕事も特にしていない…

亮太「生活とかどうしてんですか?」

高橋「まぁ、たまに仕事してそれでしのぐ感じです。」

亮太「どんな仕事を?」

高橋「…」

どうも言いたくないらしい。

木村に関しては本当に何も考えていない、行き会ったりばったりな生活なようだ。

亮太「でも結構パチンコとかいくんでしょ?その金は?」

木村「高橋さん手伝って小遣いもらって…」

高橋「木村!」

高橋が一喝し、黙る木村。

高橋の手伝い?仕事はしていないのに…

亮太「まぁいいや。じゃあそろそろターゲットが来るので」

そういうとある男が公園の前を通る。

亮太「あれがターゲットです。行きましょう。」

3人で尾行を始める。

しばらく歩いて、

亮太「じゃあ、お願いします。」

そう言って俺は二人から離れる。

二人はある程度距離を保ち尾行を続ける。

俺は二人を尾行する。

この二人を観察していると、一つの事に気付いた。

連携が取れている。

尾行になれている…?

ターゲットの男に気付かれないよう距離の取り方も絶妙。

駅前までターゲットにばれることなく尾行し、ビルの位置を確認し公園へ戻る二人。

慌てて俺も公園に戻る。


亮太「どうでした?大丈夫でしたか?」

高橋「問題ないです。入っていったのは○○ビル」

亮太「ありがとう。これ、報酬。」

二人に報酬を渡す。

木村「やったー!あざっす!」

高橋「どうも…」

亮太「お疲れ様でした。」

そう言い二人は公園をでていった。

そして俺はすぐに公園のトイレで服を着替え二人を尾行した。

二人は何か話しながら駅の方に向かって行く。

途中高橋が振り向いてギクッとしたが俺とは気づいていないようだ。

本当に俺って特徴がないんだろうな…

木村の声が聞こえる。

木村「楽な仕事でしたね。これでしばらくあっちの仕事はしなくて済みそうですね。」

高橋「声がでけぇよ。誰が聞いてるかもしれないんだぞ。」

やはりこの二人何かよからぬことをしている…

そして二人がアパートに入っていくのを確認する。


翌日椎名に連絡を取り、あの人たちに会いに行く。

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