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望む世界  作者: ちぇん
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幸運?

あれから2日が経った。

何も進展なし!

はぁ、当たり前だよ…

この初仕事…手がかりは一枚の男の写真と写真の男がこの町に居るということだけ。

これでどうやって探せと?

もしこの男の情報を得られなかったら俺…どうなるんだろう?

まさか殺される…?初仕事で?

もう溜息しかでない…

「こんにちは!」

亮太「うわぇ!」

急に声をかけられ、驚きの声が出た。

振り返るとそこには香川の姿が。

香川「大丈夫ですか?ごめんなさい。急に声をかけてしまって…」

亮太「いや、こっちこそ大声だしてすいません。」

カァーっと顔が熱くなる。

香川「今日はこれからお仕事ですか?」

亮太「はぁ、まあ。」

香川「私も今から出勤なんです。途中まで一緒に行きませんか。」

願ってもない好機!

亮太「はい。」

なんで俺はこう無愛想なんだ…

香川「結構前から隣に住んでるのにこんなに話すの初めてですよね!私は香川涼子。」

亮太「佐藤亮太です。」

香川「佐藤さん最近すごく顔色悪い事多かったじゃないですか?何かつらい事でもあったんですか?」

亮太「いや、ちょっと風邪気味だったので…」

香川「あまり無理しないでくださいね?」

や、優しいな~。最近ごたごたし過ぎてだいぶ荒んでいた心が洗われる…

香川「私隣駅のスポーツジムでインストラクターしてるんですよ!運動不足とか気に

なるんだったら一度来てみて下さいね!」

だからこんなにスタイルいいのか…

などと考えていると駅前に着いた。

香川「じゃあ私はここで。」

亮太「はい、仕事頑張って下さい。」

香川「佐藤さんも!」

そういってこちらに手を振って駅の中に消えていく香川。

あ”~!

香川さんから話しかけてくれたのにろくに話せなかった…

俺はいい年こいて…

などと後悔していると、ドン!

人にぶつかってしまった。

亮太「すいませ…」

心臓が飛び出そうになった!

あの写真の男だ…

写真の男「いってぇな!」

亮太「すいません!」

大声で謝ってしまった。

男も動揺したようで

写真の男「気をつけろよな!」

と言い、歩き去る。

少し距離が離れたのを確認し、尾行を始める。

急過ぎるだろ…

なんか最近こんな事ばっか考えてるな…

あんなに手がかりなかったのに…


駅前から離れ、住宅街にたどり着く。

写真の男は特に急いでいる訳でもなく歩いていく。

俺は気づかれないよう、ある程度距離を取って追いかける。

心臓が痛い…

こんな事するのはもちろん初めてで、とてつもなく緊張しているのが自分でもわかる。

いったいどこに向かっているのか…

などと考えていると写真の男はあるアパートに入っていった。

男が部屋に入るのを確認し、部屋の表札を確認する。

熊田という苗字らしい…

情報がこれだけ…って絶対許されないよね。

とりあえず、アパートの近くで様子を見ることにした。

刑事みたいだ…やってる事は正反対だけど…

しかし、写真の男はなかなか部屋から出てこない…

もう3時間が経過している。

と、そこで部屋から別の男が出てきた。

亮太「!」

あれは駅前のパチンコ屋で店員に掴みかかってた奴…

知り合いなのか?

俺は自然とその男を尾行した。

ただの直観だった。

写真の男は住処が分かった。

しかし、このままアパートの前にいても収穫があるとは考え難い。

では、この新しい手がかりとなりうる男を追ってみよう。

そう、ただの直観…

男はまっすぐに駅前のパチンコ屋に入っていった。

またかよ…パチンコ中毒者か…

男はすぐにパチンコを打ち始める。

さて…どうやってこの男の事を調べるか…

しばらく様子を見ていると、この店の店長らしき人が男に近づき、何か話しかけている。

何だ?

店内はうるさく、とても会話は聞こえない。

しかし、店長が頭を下げて、何か説明をしている。

男はパチンコを打ちながら話を聞いているのかいないのかわからない…

その後店長らしき人物は頭をまた下げて去っていく。

男はその後もパチンコを続け、店を出たのは夜9時過ぎ…

俺はその間策を練り続け、実行する事にした。

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