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第3話

読みにくい……

 鎖はランサムの手足から引きちぎれ、軽い音を響かせて床に落ち、同時に若い兵の鎧は鈍い音を響かせた。

「あーあ、跡が付いたな……」

 ランサムはうんざりした様子で、縛られていた腕を見ながら呟きながら歩き出そうとすると、勇者が右手で剣を突きつけ、

「――なんで立てんだ!?魔力封じの鎖で縛られた上にかなり殴られてただろ!」

 剣を突き付けた割には、結構心配した様子の言葉を投げかけられた。

 魔力封じの鎖とは、縛られた者の魔力を操作できなくする鎖で、結論を言うと魔法の類いが使えなくなる拘束用のマジックアイテムである。

 「じゃあ、まずなんで捕まえたやつの属性を調べるか知ってるか?」

 斬られる心配はなさそうなので、ランサムは答えることにした。

「身元を調べるためじゃないのか?」

 勇者は質問したのに質問で返されたが、この国は戸籍に属性を記入する決まりのため、当たり前のように答える、

「それもあるけど魔力封じの鎖は、相手の属性に反した属性を持つ鎖じゃないと封じれないんだ。だから俺の魔力を封じれなかったんだよ。だから肉体強化をしたから無事だし、鎖を引きちぎれた」

 ランサムは手首を回しながら言った。

「お前は闇だろ?なら光の鎖で縛ればいいじゃねえか」

 勇者がまた当たり前のように言う、

「お前、あの鎖は魔力を流し入れて属性を持たせてるんだぞ?お前以外に光属性がいるか?」

 ランサムはため息をついて言った、そして今度は足首を回し出す。

「…………あ!じゃあ俺がやれば捕まえられるんだな」

勇者が納得したように言った

「ああ、そうゆうことだな」

ランサムは平然と言った………そして、沈黙が訪れたなぜなら、ランサムは墓穴を掘ったことに気付き、勇者は今がチャンスだと気付いた。

 先に動いたのは勇者だった、突き付けた剣に魔力を纏わせ、腹部めがけて突いたのを、ランサムは肉体強化で右に避け、そのまま左足で後ろ回し蹴りを頭を狙って繰り出し、右手で防がれた、

 「なっ!?」

 ランサムも気絶させるつもりだったが、肉体強化をしているとはいえ、女性に片手で防がれたのはショックだった。

 そこへ勇者はランサムの足をそのまま引き寄せ、左脇腹を拳で殴った。ランサムの耳には、肉体強化をした拳がもろに入った嫌な音が届くと共に、意識が飛びそうになる。

 しかし、歯を食いしばって耐え、全身から魔力を放出した。

 それはランサムを空気を波紋になって伝わり、勇者と若い兵を2メートルほど弾き、霧散した。

「なんだ今の?」

 勇者が問うと、

「魔力を一気に放出した。本当ならあの魔力量だともっと大きいけど、魔力の密度を高めるのが苦手だからな」

 ランサムは脇腹に強化を集中させながら答える。

「そうか、パンチは結構効いたか?」

 勇者はニヤニヤしながら言った。

「ああ、けど肉体強化は苦手みたいだな」

 殴るときに拳に強化を集中させれば、気絶させられたのにしなかった。そうすればすぐに終わったのに。

「ああ、剣がメインだからな!」

 勇者が自信を持って言った瞬間に、右手の剣がランサムを切り上げ、それをランサムは2,3歩引いて避け、剣がめいいっぱい上がりかけた時に合わせて踏み込み、剣を掴んだ右手を逆手に掴むように右手で上から掴み、右足で相手の左のふくらはぎを蹴って倒し、そのまま組み敷いた。

「俺は泥棒だから剣なんて邪魔だから使えないが。肉体強化をしたら格闘で負ける気はしない」

 ランサムはニヤつきながら勇者に言った。

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