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第25話

これだけ書くのに2日もかかる……

 ドアを魔力の放出で吹き飛ばし、全身に肉体強化をかけて全身の傷を治す。そして、背中にガラスを埋めながらお邪魔する。……右側にドアは二つ、左側には何もなく、廊下の奥に階段があり、その先にありそうな曲がり角がある。

「なんだ、お前!?いきな──あぁぁぁぁぁ!!」

 抜き身の両手剣を右手に持った、体格のいい男が一番近い部屋から早足で出てきたので、さっと懐に飛び込み左の手刀で相手の右手首を吹き飛ばす。そして更に、左膝を右足で正面から踏みつけるように蹴ると間接が逆になり、その場に倒れた。

「ぐっ……この!クソ野────」

 頭を潰すように踏んで止めを刺す。目玉や脳などが汚い床に転がり、靴の裏が汚れたが歩く感触で骨は刺さっていないらしい。

「おい!どう──」

 同じ部屋からもう一人、さっきのよりは小さい男が出てきたので右手で顔を掴み、魔力を放出する。顔面が落としたタマゴみたいになったが、前よりはマシだろ。

 その部屋のドア付近の壁の向こう側から音がしたので、右手に強化を集中させて壁に手刀を作り、肩まで突き刺す。仕止めた手応えがあったが、空いた穴と腕の隙間からレイピアが飛び出し、俺の右胸にまっすぐ伸びる。しかし、肉体強化を破れずに折れてしまった。

「くそっ!」

 反対側から苛立ちを込めた声がした。だんだんと、二階のゆっくりだった足音が激しくなってきた。

「さて、急ぐか」

 全身から魔力を放出すると、魔力の爆発音と壁の吹き飛ぶ音と共に、破片が飛び散る。中心はこちら側だからそれは相手に襲いかかる。

「うわ……」

 ホコリが煙のようになり視界を遮るが、どうなったか気になったため確認すると、かなり惨かった。死体が二つあり、片方は四肢が吹き飛び、更には破片が胴体をごっそり奪い取っていおり、見る影がない。もう片方は最初に仕止めた方だろう。損傷は比較すれば少ない……比較すれば。この戦法は使えるか?いや、今度からは…………

 少し考えにふけった時、左から、肉体強化が無ければ半身を持ってかれそうな衝撃を受け、壁の残骸に突っ込んだ。

「……なんなんだ?」

 辛うじて受け身を取り、四つん這いの姿勢になった状態のまま顔を向けると、そこには体格がいいとは言え無いやせ形で、皮の鎧を着、変わった模様の手袋をした男がすぐそばに立っていた。

 この男がさっきのを?いや、無理だ。武器も持っていない、杖も持っていない、。まさか、魔力の放出か肉体強化?────いいや、とりあえず殺ろう。

 腰の短剣を抜くと、男は右の指先をこちらに向け…………口元が歪んだ。

 悪寒を感じてとっさに間合いを取るが、男の手袋の模様が光った瞬間、俺の胸に瓶の口ほどの風穴ができた。


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