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第19話

やっと携帯を触れた。誰か1日を72時間にしてください、それとthの発音を文章で言うときの舌の運び方を…………

親切なチンピラ二人によって新居が決まった。新居はあんな二人が住んでいたわりには、かなりキレイだった。

 …………今日は疲れた、寝よう。食糧は朝市の時に買いに行けば、勇者一行にも会わんないはず。今は寝よう。

 よほど疲れていたのかキレイな方のベッドに寝転がると、意識がストンと落ちてしまった。



 眠たい目をこすり、伸びをする。ゴキゴキと節々が鳴るのが心地良い。顔を洗いたいが井戸が無いので髪をかき上げる。こういう時には水の魔法が妬ましくなる…………ああ、買い物に行くんだった。

 鏡で顔に汚れが無いか、武器を着けたか確認。服はこのままで良いだろ、買うつもりだし。

 眠気を引きずりながら外に出ると、荒んだ建物の隙間から見える清みきった青い空の真上には高く昇った輝く太陽が。それは眠気を吹き飛ば…………ん?高く?────寝過ごした!!

 勇者に遭遇する確率が上がった上に、朝市も終わった…………最悪だ。とりあえず見かけたら逃げようか、それともある程度叩こうか。まあ、その時に決めればいいか。

「ああ、勇者さえいなければ…………」

 鉄球を付けたような重い足取りで貧民街の外を目指した。



 やっぱり貧民街はどこも変わらない。孤児や病人、死体、闇市、人身売買、窃盗、強盗、殺人、売春、強姦。どこも一緒だ。

 家には簡易な罠を仕掛けた。盗まれて困るものも無いんだが、入られたらシャクだからな。

 それにしても、三百メートル歩いただけで四回強盗に合った。当然、全員仲良く黙ってもらった。………………いや、殺してないからな!前歯全部折ったり、両目潰しただけだからな!


 なるべく人目に付かない場所から市街地に出たのが幸いしたのか、歩いても貧民街にいたことはバレてなさそうだ。バレると面倒の極みだからな…………

 買い物事態は大したことは無かった。勇者からくすねた金を使い、店の人には買い忘れたと干し肉や、果物、パンをまとめ買い。そのまま、流行より少し遅れたぐらいの服を買った。

 困った事と言えば、鎧を着た危ない雰囲気の兄さんやオッサン達に絡まれた事だが、一人を殴った後に全力で逃げた。後悔はしていない。

 仕事は今夜にでもしよう、夜に備えて仮眠、仮眠………………

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