第15話
すいません。用事が終わったら、そのまま行き着いてしまって更新できませんでした。
2万PV……!?予想外でした、御愛読(?)ありがとうございます。
夕焼けに向かって歩いている一行は────気まずい。今のを一行を一言で言うならこれだろう。
ランサムは機嫌が悪くなって黙々とあるいてる。リリアナは、ランサムをチラチラ見ながら気まずそうにしている。セレナは涙目になっている。アークは眉間の皺が増えてる。唯一大丈夫なレイアは、
「────なあ、今日はここらで野営しないか?」
気まずそうに切り出した。
「……分かった。もうすぐ夜だしな、薪拾ってくる」
ランサムは少し考えた後に言い、背の高い草むらに入って行った。
リリアナは、ランサムの見えなくなりつつある後ろ姿を、じっと見ていた。
「よしっ!」 茂みに入ったランサムは暫く歩きながら、薪を順調に集めていた。
彼は勇者一行から逃げるつもりだ。けれども、昼間に逃げても捕まるのがオチである。しかし、夜になれば交代で見張りをするはずなので、今はレイアに従うことにした。
「──おっと、これぐらいか」
どう振り切るかを考えている内に、薪を脇に精一杯抱えるほどまで集めていた。
ランサムが結局思い至ったのは、暗殺しかなかったが勇者を殺せば色々と問題が起きるが、アークは回復魔法が使えるため、生半可な攻撃ではすぐに治されるのでひたすら走ることにした。
稼業のためにはこれ以上勇者には付き合っていると、復帰しても盗んだ物の売り手が無くなるので、それを心配しながら来た道を戻った。
「遅い帰りですね…………多くありませんか?」
「悪かった。それとこの量は念のためだ」
戻って早々、アークが問いかけたのをランサムは、当たり障りの無いように返していた。
「戻ったか。こっちに運んでくれ、飯にしよう」
レイアが来たので、ランサム達は雨避けだけの簡易テントへ向かった。
「──何やってんだ?」
テントへ向かうと、リリアナの火の魔法が、サーベルに刺さった干し肉を勢いよく包んでいた。
「何って、炙っているのだが?」
焦げた臭いがするのにも関わらず、火を弱めないリリアナ。
「ほら焼けたぞ」
火を消し、呆気にとられたランサムに、サーベルに刺さった黒焦げのナニカを突き出す。
「その……悪かったな」
そのままの体制で、ランサムから顔を背けて、小さな声で謝った。
顔を背けて謝るのは、美人が際立って絵になっている。しかし、黒焦げのナニカが台無しにしていた。
「──食え」
固まっているランサムに、輝かしい笑顔で言い放つレイア。
「けどコレ」
「──食わないのか?折角、来るのを待って焼いてくれたのに?謝りながら差し出されたのに?最低だな」
指摘しようとしたランサムに、軽蔑した目で告げるレイア。涙目になるリリアナ。
退路は絶たれた。いくら盗人でも、女性を理由も無しに泣かすとなれば、従わざるをえない。──容姿によるのが大半だが。
「ありがとう!」
リリアナと、何かに礼を言いながらソレを口に運び、美味しそうに食べて────腹痛になった。