表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/49

第15話

すいません。用事が終わったら、そのまま行き着いてしまって更新できませんでした。

2万PV……!?予想外でした、御愛読(?)ありがとうございます。

 夕焼けに向かって歩いている一行は────気まずい。今のを一行を一言で言うならこれだろう。

 ランサムは機嫌が悪くなって黙々とあるいてる。リリアナは、ランサムをチラチラ見ながら気まずそうにしている。セレナは涙目になっている。アークは眉間の皺が増えてる。唯一大丈夫なレイアは、

「────なあ、今日はここらで野営しないか?」

 気まずそうに切り出した。

「……分かった。もうすぐ夜だしな、薪拾ってくる」

 ランサムは少し考えた後に言い、背の高い草むらに入って行った。

 リリアナは、ランサムの見えなくなりつつある後ろ姿を、じっと見ていた。

「よしっ!」 茂みに入ったランサムは暫く歩きながら、薪を順調に集めていた。

 彼は勇者一行から逃げるつもりだ。けれども、昼間に逃げても捕まるのがオチである。しかし、夜になれば交代で見張りをするはずなので、今はレイアに従うことにした。

「──おっと、これぐらいか」

 どう振り切るかを考えている内に、薪を脇に精一杯抱えるほどまで集めていた。

 ランサムが結局思い至ったのは、暗殺しかなかったが勇者を殺せば色々と問題が起きるが、アークは回復魔法が使えるため、生半可な攻撃ではすぐに治されるのでひたすら走ることにした。

 稼業のためにはこれ以上勇者には付き合っていると、復帰しても盗んだ物の売り手が無くなるので、それを心配しながら来た道を戻った。



「遅い帰りですね…………多くありませんか?」

「悪かった。それとこの量は念のためだ」

 戻って早々、アークが問いかけたのをランサムは、当たり障りの無いように返していた。

「戻ったか。こっちに運んでくれ、飯にしよう」

 レイアが来たので、ランサム達は雨避けだけの簡易テントへ向かった。

「──何やってんだ?」

 テントへ向かうと、リリアナの火の魔法が、サーベルに刺さった干し肉を勢いよく包んでいた。

「何って、炙っているのだが?」

 焦げた臭いがするのにも関わらず、火を弱めないリリアナ。

「ほら焼けたぞ」

 火を消し、呆気にとられたランサムに、サーベルに刺さった黒焦げのナニカを突き出す。

「その……悪かったな」

 そのままの体制で、ランサムから顔を背けて、小さな声で謝った。

 顔を背けて謝るのは、美人が際立って絵になっている。しかし、黒焦げのナニカが台無しにしていた。

「──食え」

 固まっているランサムに、輝かしい笑顔で言い放つレイア。

「けどコレ」

「──食わないのか?折角、来るのを待って焼いてくれたのに?謝りながら差し出されたのに?最低だな」

 指摘しようとしたランサムに、軽蔑した目で告げるレイア。涙目になるリリアナ。

 退路は絶たれた。いくら盗人でも、女性を理由も無しに泣かすとなれば、従わざるをえない。──容姿によるのが大半だが。

「ありがとう!」

 リリアナと、何かに礼を言いながらソレを口に運び、美味しそうに食べて────腹痛になった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ