表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/23

僕の体験入部が妨害されたので見返してやりたいと思います。(4)

展開適当になりました。すみません。

2025/08/13改 謎の人物の話し方修正

全校集会と学年集会もおえ、体験入部の時間になった。

しかし、体験入部は当然、中止となった。


けれど僕は諦めなかった。先輩たちもそうだった。


「先生、もう一度、吹かせてください」


岩田先生が目を見開いた。


「……中止です。また事件があったら…」


「でも、僕は、吹奏楽をやりたくてここに来たんです!犯人が誰だろうと、僕には関係ない!」


そのとき、宮坂先輩が言ってくれた。


「先生、和田くん、すごく上手だったんですよ。体験で、カエルの歌吹いちゃって。しかも初めてで!」


ざわつく先輩たち。岩田先生はしばらく黙ってから、ため息をついた。


「……そこまでいうなら、仕方ない。体験入部楽しんで!」


「はい!」


許可が出た。僕は、もう一度、トロンボーンを手にした。

でも――その前に、やるべきことがある。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


――楽器倉庫内。

皆が体験入部してる中、先生に頼み込み、僕は一人で倉庫を訪れた。

扉の金具を調べ、昨日の破壊場所を思い出す。


(あれ?昨日見せてくれた時と位置が違う……)


棚の下に、細くて黒い何かが引っかかっていた。取り出すと――小さな靴跡の跡があった。


(……あいつじゃない。あれ、僕より大きい)


鍵穴付近に擦れた跡もある。


(やっぱり、正面からじゃない。裏口だ)


裏にまわると、非常口の下――そこにも、擦れた跡が残っていた。


(壊された楽器は、最初からこっちの扉から運ばれてきたんだ)


つまり、針金は――偽装だった。

本当の侵入口は、ここだ。

つまり…音楽室にいた誰かなのか?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


戻ろうとしたとき、ふと、あの新入生が、角の影から現れた。


「へえ、来たんだぁ〜。倉庫までねぇ。」


「……お前がやったのか?」


「さあ。どうだろうねぇ〜。でも君、ちょっと見直したよぉ。ちゃんと調べるんだねw」


「僕の体験入部を壊して、何がしたかったんだ?」


「壊したぁ?違うよぉ〜。君が本気かどうか、試しただけだからぁ。」


「……ふざけんな。」


「ふざけてないさぁ。君がループしてるって気づいてるならぁ、次は自分で進めることだねぇ〜。」


そう言い残して、彼はまた人混みに消えていった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


――翌朝

僕は岩田先生に証拠を提出した。


「この裏口の鍵、壊されてました。足跡も、針金とは別の人物のものだと…。」


先生たちは驚き、副部長と現場を確認に向かった。


結局、針金は“偽の証拠”である可能性が高まり、体験入部は再開されることとなった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


――放課後に再び体験入部が始まる。

多くの見学者が戻ってきた。

「和田くん、吹ける?」と先輩に問われ、僕は深く息を吸って、トロンボーンを構えた。


カエルの歌が、昨日よりもずっと澄んだ音で鳴る。


拍手が起きた。

僕は、少しだけ、胸を張れた気がした。


見ていた。あの新入生も、隅の方で黙って見ていた。

そして、口の動きだけでこう言った。


「じゃあ、次はどうする?」


僕は、答えなかった。

でも心の中で、こう返した。


(――今度は、負けない)

最後適当になっちゃったけど、これで体験入部が終わりです。

2章中間の正式入部編へ、let's go!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
-著者 宮本葵-
茨城県のつくばエクスプレス沿線民。最近、よく会う友達(と呼べるのかわからない人)に「小説家じゃなくてただ物を書いてるだけだろ」とディスられたので、ピリピリしている。目指すは有名小説家!ですが、テストという大きな壁に妨害され結局はただ物を書いている人になってます。現在は5作品の小説を執筆中!

宮本葵の他作品
誰も信用できなくなった俺の前に、明日から転校してくる美少女が現れた。
シェア傘ラプソディ♪
Silens&Silentia シレンス・シレンティア
最後の7日間 〜吹奏楽コンクール県大会まで〜
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ