僕の体験入部が妨害されたので見返してやりたいと思います。(2)
これからは毎日投稿できるかもです!
まじがんばります。
あと、まじで、加筆後のプロローグからの話を見てない人は絶対見てください!
2025/08/13改 誤字修正
『至急、吹奏楽部顧問の先生、3階音楽室前へ向かってください。繰り返します…』
と放送が大きい音でなる。結構切羽詰まった感じだ。
なぜ、吹奏楽部の顧問が音楽室前に呼ばれてるんだ?
何かあったのだろうか?
と思いながら、廊下の奥の方を私は見つめる。何かがあったのか、1年から3年までがただ呆然としたかのように突っ立っているように見えた。
「3年集まって!というか、吹奏楽部全員集まってぇ!」
という部長の声と、ざわざわという声が聞こえる。
集合命令が下されたので、体験入部を一旦終了させ、すぐ呼ばれた場所へ向かう。放送で気がついたのか、もう顧問の先生は到着している。
「ちょっとごめんね、通らせてくれない?」
と私は1年生たちに声をかけながら通る。
前が見えてきた!と思ったら…
――楽器が悲惨な姿になって転がっていた。
転がっていた。という表現の方が正しい気がするからあえて転がっているという表現をするけれど、結構価値のあるバストロがそこに転がっていた。
誰が?いや、どうして?鍵がかかってるのにどうやって?
私の頭はパニックになっていたが、千尋と三枝先輩とかのトロンボーンパートなんか、もっとひどい状態だ。
和田くんが、第一発見者だったのか、1年生1人だけバストロの前に立ち尽くしていた。ひどい顔色で。
この後、事後処理は先生とトロンボーンパートで済まされ、この日と次の日の体験入部は中止となった。
すぐに音楽室で部員全員に会議が行われ、先生とも話し合い、明日、全校集会を開くことになった。
先生に呼び出された千尋たちトロンボーンパートは先ほどよりもものすごく顔色が悪かった。
私たちの楽器だったら、という考えると、ああいう顔になるのもしょうがないと思う。
「とにかく誰がやったかよりもなぜやったか。犯人探しはダメだよ。」
と部長が言い、先生の「帰りましょう。」という言葉で帰った。
誰が、どういう意図で、どうやってやったのかは誰も知らない。ただ一つだけ言えるのは、
「いつものループと…違う……。」
= = = = = = = = = = = =
なぜ?なぜあいつ、いや、あの子はこんな悲惨なことをしたんだ?
なぜ?あの子は鍵のかかったケースを開けられたのか?しかも、番号式の鍵を。
なぜ?あの子は…
宮坂先輩と僕は最初の発見者だったということもあり、先生に呼び出された。トロンボーンパートの先輩たちも一緒に。
まあ、ループする前なんか、掃除する棒を詰まらせておまけにマウスピースが抜けなくなって無理やりやったら壊してしまった、ということもあったし、色々やらかしてはいたので、別に呼び出しは慣れてはいる。
ただ、今回は、誰かが意図的に壊したのをたまたま見つけてしまったのだ。しかもトロンボーンをだ。
「壊した人みなかった?」
と聞かれたので、一応、
「新入生の女の子でした。名前は…わかりません、多分新利根小学校の子ではないと思います。」
とだけ答えた。なにせ、新利根小学校出身でしかも、学年全体の前になったとこもあるのでこれだけは言える。
「そう…。そうなのね。なにかその前に不審な行動をしていた人見なかった?」
「いいえ。でもざらつく音?がしました。そしたら、あの状況で…。」
僕の隣に座って話を聞いている宮坂先輩とその後ろでただ呆然としてるだけのトロンボーンパートの先輩たちはもう顔色が悪すぎて、何か重い病気になってるのかっていうくらいの人もいれば、何かの拍子にすぐ涙が出ててしまう先輩もいて、崩壊寸前だ。
今日はお開きにしたようで、呼び出しという名前の事情聴取終えた後、外へ出ると、3階にはもう誰もいなかった。
ただ、吹奏楽部の部員は音楽室に集まって緊急会議をしていた。
何を話したかは知らない。しかし、結構やばいということはわかる。
今日はもう家に帰ってすぐ勉強してとっとと寝よう。
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今日学校へ行くと、朝の会で、
「今日は全校集会があります。そのあとで学年集会も行いますので協力をお願いします。」
と先生が言った。昼休みが潰れることを聞いて、「え〜、つまんな〜」とか、「なんだよ、クソが」と行っている人がいた。
しかし、僕はわかっている。というより、吹奏楽部の体験をしてた1年生たちならわかることだ。あんなことがあったら学校のものを破壊してるもんだから、全校集会になるに決まってる。今回は運が良かったが、下手したら警察沙汰だ。
僕が見たのは完璧に1年生。しかも、新利根小学校以外の。それだから学年集会もやるのかもしれない。
本格的に前のループとずれ始めていく。
僕はこれからどうなるのか?
そして、僕はループを抜け出せるのか?
そんなことを知っているのは神様くらいだろう。




