7話 転生者と転生者
目が覚めた。死なないとわかったからか、心が軽かった。
ありがとうリンネさん!!僕は心の中でそう叫んだ。
「うん、いい朝だ」
僕は一人でそう呟き、クリフのところへ行った。
「父さま、話したいことがあります。」
そういうとクリフはうんと頷いた。
そして僕は前世のことを全て話した。
赤い目を持って生まれたこと、そこでは赤い目は忌み嫌われているということ、成人になった時に僕が処刑されたこと。
全てを話すとクリフは泣いていた。
「そうか辛かったなあ。」
そう言ってクリフは泣いていた。僕も泣いていた。
しばらくしてお互いに落ち着くと彼は口を開いた。
「赤い目が嫌われているのは隣のバリス王国という国だろう。俺もお前が赤い目を持って生まれて、ちょっと調べたからな」
バリス王国かあまりその国にはいかないようにしよう。
「それにしても、俺と同じところの転生者だと思ったが違うのか。どうりで前回での言葉が通じないわけだ」
「父さまの前世はどういうところだったんですか」
「俺の元いたところは、この世界じゃないんだ。異世界からきたんだ。」
彼はなぜか少し照れ臭そうに言った。
「異世界、、、?どういったところだったんですか?」
僕がそういうと彼は前世でのことを話してくれた。彼が日本というところで生まれて、ある日突然、車というものに殺されてしまったこと。どういう暮らしをしていたかということなど、僕が質問するときちんと答えてくれた。
魔法の話題になったが僕が5歳になるまで、教えないし、使うなと言われたので、僕はそれに合意した。
それからの生活はとても順調だった。10日すぎてもリンネのおかげで死ぬこともなかったし、クリフも自分のことを、子供扱いしすることがなくなったくらいで、それ以外は普段と変わらない態度で接してくれた。
母さまには僕が転生者だと言っていないらしく、相変わらず可愛がってくれた。魔法を放ったこともクリフがうまく言ってくれたらしい。
ガガは相変わらず、僕が家を徘徊していると、止められて叱られる。でも前とは違い、愛情のようなものを感じた。