表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は転生してエルフになった  作者: 猫の蒙古斑
1章 ミリス村 グリモアール家篇
3/40

2話 クリフ・グリモアール

〜クリフ視点〜

昔の夢を見た。

俺は一回死んでいる。

前の世界では日本というところに住んでいた。平凡な親から生まれ、平凡に育ち、平凡な会社に入り、平凡な人生を送っていた。ある日、会社の帰り道に歩道を歩いてたら車が突っ込んで来た。ああつまらない人生だった。彼はそう思い30歳で死んだ。

引かれた後、真っ暗な世界にいて、これが死後の世界かと思った。すると3つの目を持ったやつが来て

「やあ」

そう言われた。

(ヒッ)

俺は恐怖した。明らかに人間じゃなかったからだ。

「安心してよ。僕は君の敵じゃない。名前はないけど、輪廻でいいや、そう呼んでよ」

死後の世界にいるから神様なのかもしれないと思い、俺は輪廻に質問した。

「神?僕をあんなのと一緒にしないでくれるかい?彼らは自分のためになることしかしないからね。

でも僕は違う。君を生き返らせてあげるよ」

(生き返らせる?なんでだ?)

「そうだよ。なんでかって聞かれると君と僕は似てるからかな。気に入ったんだ。もっともこの世界じゃないけど、異世界ってやつさ!」

(異世界?)

「うん異世界転生ってやつだ。魔法もあるし楽しいと思うよ。」

確かに楽しそうだ。ちょっとワクワクしてきた。

(人間でも魔法が使えるのか?)

そう聞くとやつはムッとしていた。何かまずいこと言ったか?

「君はクエスチョンマークばかりだね。嫌になっちゃうよ。」

さっき君と僕は似てるって言ってたじゃないかと思いつつ、俺は謝った。

「はあ君はつまらない人間だね。まあいいや」

そういうと暗闇の世界に出口のようなものが出た。

「ここを通れば君は転生できるよ」

輪廻は投げやりになっていた。完全に機嫌を損ねていた。でも普通気になるだろっと不満に思ったが俺はそれを心にしまった。当然だろう死んだと思ったら生き返らせてくれるんだから、そんな些細なことは気にしない。しかも異世界だワクワクしないはずがない。

(輪廻さん、ありがとう)

そう告げると輪廻の目は気味悪く笑っていた。

俺は出口に足を伸ばした時

「あそうそう、もし幼馴染がいたらその子と結婚するといいよ。きっと幸せになれるよ」

幼馴染かどんな子だろう。そう思った後、俺の目の前が光に包まれた。

俺の二度目の人生が始まった。

リンネに言われた通り、エアリスと結婚し、カミーユが生まれた。


「、、なた、、、あなた起きて」

「うーん。エアリスか」

カミーユを寝かしつけていたら俺も眠ってしまったらしい。まあ寝かしつけなくてもカミーユは一人で寝てしまうのだが。そう思いながらカミーユの寝顔を見た。

「かわいいな」

「そうね」

しばらくカミーユの顔を見て彼が生まれたときのことを思い出していた。

カミーユが生まれた時は泣かなかった。死産かと思い不安になったがちゃんと息をしていた。俺も生まれた時泣かなかったらしい。まさかこいつも転生者かとおもい日本語で「こんにちは」と話しかけたが、反応がなかったので違うだろうと思った。安堵した後、息子の異変に気づいた。彼の目が赤かったのだ。エルフ族は目が青いのが特徴だった。なにかの病気かと思って心配したが、目は見えているようだったので一先ず安心したが、一応調べて見た。しかし隣国のバリス王国では赤い目をもって生まれた者は忌み嫌われているということしかわからなかった。なぜ嫌われているのだろうか?まあ多分人と違うからとかそんな所だろう。

バリス王国にはヒト族が多いからな。ヒト族はそういうのに敏感だ。この村はバリス王国から近いから、少し不安だが、大丈夫だろう。近いと言っても、馬車でも一ヶ月はかかるし、ミリス村はアリス王国に属しているしな。


「こうしてみるとかわいいんだけどな」

「そうね。カミーユは喋るのも早くて、理解力もいいし、子供っぽくない態度だけど私たちの子よ。可愛くないはずがないじゃない。ほら、鼻とかもそっくり」

エアリスはそう言ってクスッと笑った。

「そうだな」

俺も笑ってそう答えた。

カミーユの寝顔をしばらく見て、俺たちは部屋を出ようとした。しかし異変は怒った。カミーユが呻き出し額に汗をかき出した。悪夢でも見ているのだろう。仕方ない起こしてやるか。そう思った直後カミーユの手に魔法陣が現れ、そして炎が2発放たれ部屋を燃やした。1発目は俺の真横の壁に2発目は天井に放たれ、燃やした。

一瞬何が起こったかわからなかった。

「カミーユ!!」

エアリスが叫び俺は我に帰った。。

「エアリスは壁の火を消せ!」

「わかったわ」

「「我は欲する、水よ、あれ」」

俺とエアリスは詠唱と空中に手で魔法陣を描き、水を放った。


火は鎮火されその後カミーユを起こし、みんなで泣いた。


カミーユとエアリスは泣き疲れて眠ってしまった。

俺は一人で考えた。2つ、疑問がある。

1つ目は今までずっと思っていたことだが、言葉を覚えるのが早すぎることだ。一歳で喋れたとしてもせいぜいパパとかママとか程度である。しかしカミーユはコミュニケーションが取れる程の言葉を喋れる。

2つ目はいつ魔法を覚えたのか。

文字が読めるようになってすぐに魔法が使えるようになる子供がごく稀に存在するらしいが、カミーユはまだ1歳である。魔力量は0に近いはずだ。それなのに2発連続で魔法を放った。しかも無詠唱でそれを行った。無詠唱は俺にもできるが魔力消費量が激しいし、調整が難しいため滅多に使わない。


「マジかよ」

一つの結論が出た。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ