超宇宙戦闘機_GUN_FIGHTER_《01》_起動
プロローグ
〚とある病院の一室〛
〘子供〙
「ねえ、ママ」
子供がベッドに横たわる母親に寄り添いながら話かける。
〘母親〙
「なあに?」
母親が優しく応える。
〘子供〙
「学校で、いつもみんなが言うんだ」
『お前は、めかけの子供だ。お前の、かーちゃんは、大金持ちの男の愛人になったんだ』
「・・・・って、言ってくるんだ」
「ねえ、どうして?・・どうしてなの?」
〘母親〙
「・・・・・・」
暫く続く沈黙。
〘子供〙
「ねえ・・・・どうして?」
少し悲しそうな顔をしながら、母親は重い口を開いた。
〘母親〙
「ごめんなさい。あなたは、まだ子供だから今、説明しても、きちんと理解出来ないと思うの」
「だから、あなたが、もう少し大人になったら、きちんと説明してあげるから・・・・それまで、もうチョットだけ我慢してね」
〘子供〙
「・・?・・」
子供は不満そうに、少し首を傾げる。
〘母親〙
「あなたは、とても賢い子。私達にとって、かけがえのない大切な子なのだから・・・・」
ここで、母親が言える事は、これが精一杯だったのだろう。
〘子供〙
「う・・ん・・」
子供は解かったような、判らないような、気難し表情をしながら小さく頷く。
〘母親〙
「ありがとう」
母親はニッコリと優しく微笑む。それが、母親の最後の笑顔だった。
それから数ヶ月後・・・・母親は帰らぬ人となった。
それから更に、長い年月が流れ・・・・・・物語は始まる。