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7times  作者: 滝沢樹
6/8

異変の元凶

あの日(殺された日)以来、つとむの様子がおかしかった。

まなぶも十分精神的にやられていたが、それ以上に肉体的ダメージを受けていた。


「っつ、また…」

「最近ずっとだな」


頭痛が1時間おきにきているようだった。頭の奥から何かが飛び出しそうな痛みらしい。

全然ピンとこない痛みだな…、とまなぶは思っていた。


「それに、最近…」

「ん?」

「耳元で誰かが、喋ってる…」

「は??」


2人は教室を出る。


「お化けでも憑いてるんじゃねぇの?お祓いいってこいよ」

「そんなんじゃ、ないと思う……。それに、声が…」

「そんなの、空耳だろ」

「いや、……ほら、いまも……」

「なんて言ってんだよ」

「…………、まなぶ…いけ……、まなぶ…いけ……、って…」

「は?」


その言葉を聞いてあの時の感覚が蘇る。死を体感したあの時の。


「まなぶ、行くとこ、ある?」

「ないね…。あっても、帰るだけ」


その時、直感で感じた。声の主も痛みの意味も。

あいつだ。あいつが呼んでいる。

また、行かなきゃ行けないんだ…。

何でもなかったたった7分の未来に恐怖を覚えながら、まなぶはギュッと目を瞑り、大きく息を吐き出した。


18:37


「おせぇよ」


18:44

つとむの苦痛の元凶の前にまた再び戻ってきた。

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