T.A.B.O.O ………?
「お前、何言って…」
「お願い…」
上目づかいで見上げてくる。
オレも、まだ中学生だけど…一応、男だぜ?
そんなこと、言うなよな?
「ホントにいいの?」
ハナがゆっくり頷く。
「無理すんなよ?
ハナ…心から笑ってない笑顔ばっかり見たくないし…な?」
そう言うと、ハナはオレの手を握ってきた。
オレもそれを強く握り返す。
それからオレたちは、とびきり甘い時間を過ごした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ふと気付けば、私はミツの家にいた。
そして、なぜかヤバい格好をしてた。
ミツも、すごい申し訳なさそうな顔してるし…
後から聞くと、私は犯されたらしい。
4人の男に。
もう、ワケわかんなかった。
何でミツがいるのかもわかんないし…
制服は明日香さんに修理依頼したからいいけど…
伊達さんと明日香さんが帰ると、ミツがいきなりベッドに押し倒してきた。
そしていきなりキス。
しかもファーストキス奪われたし!!
しかも、なんか苦しい…
って、舌入ってる?
でも、ミツなら安心。
ドSだけどね…
ミツなら、大丈夫。
とにかく、心の傷を癒してほしかった。
「癒して?」
こぉ言うと、ミツがキレ口調で返してきた。
なんかヤバいこと言った?
まぁ、いいや。
私はとりあえず、ずぅっとミツの手を握ってた。
それで、気が付いたらミツの腕枕で寝てた上に薄手の布団掛けられてて…シャツのボタン掛け違えてるし…
イマイチ状況が飲み込めない、ってゆう…
気付いたら夜だったので、ミツに自転車で送ってもらった。
━━━━━━━━━━━━━
〈レンside>
ふう。
勉強一段落。
予定の時間より30分も早く終了♪
久しぶりに、アイツらに電話してみるか。
まずは、ミツに掛けてみよっ。
5回目のコールで電話に出た。
…すぐに出てくれると思ったのに。
…何か、あったのか?
中学校生活など、ありきたりの話題をしてから、本題に入る。
「何かあったのか?ミツ。さっきから度々声がくぐもってるからな。いつもそうだよ?ミツが考え事してるときは。」
しばしの沈黙の後、
『帰ったら、オレのこと殴っていいから。』
そぉ言ってミツは、ゆっくり語り始めた。
ハナが4人組の男たちに犯されたらしい。
その後、ミツはハナに手を出した。
ほっとけなかったらしい。
「気にすんな。
オレは、帰ってもミツを殴ったりはゼッタイしないし。お前は、ハナが負った傷を癒してやったんだろ?
オレも、多分そーする。
その時ミツの立場だったとしたなら。」
『ハナにも連絡してやれな。』
そのつもりだよ。
モチロン。
『…また、電話する。…何かあったら。』
そぉ言って、ミツは電話を切った。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
次は、ハナだな。
手際よく、携帯の番号を押し、掛けてみる。
第一声から、テンパっていた。
可愛いよな、相変わらず。何かあったのかと問いかけてくるハナに、勉強が早く終わったから電話しただけだと答える。
気になって、仕方なかった。ミツに何かされてないかとか…元気でやってるかとか。
声が聞きたかったから、勉強が早く終わったんだよ。
『とか言って、ホントは私たちのコト気になってたんでしょ~?』
ハナにはバレてたか。だてに、オレの幼なじみやってねぇな。
勉強だけじゃなくて、ちゃぁーんとN.Yにある"魔導師養成学校"でいろいろと教わっていることを伝える。ついでに、そこの先生の雰囲気がアコール先生似であることも。
…自分のこの発言が墓穴を掘っていたなんて、この当時はまだ気付かなかった。
何かあったら連絡するように言って、電話を切った。