森の外は、一大事?!
孤蝶の森近く、フライクディア南の王国【トントルディア】のフィーセン領にて
『これは昔の物語。聖獣と獣帝という二匹の守り神がいた。人族は2匹と手を取り合い街や村を発展させていった。しかし人族は強大な力の前に怯え、協力し二匹の守り神を人族の領地から追い出した。長年守ってきた人族に裏切られ傷ついた二匹はとある森に逃げ込み、迷い込んだ人族を狩っているのだとか。』
「かわいそうです!お父様!!」
「リンは優しい子だな。」
男が少女に物語を読んでいると、扉が勢いよく開き…
「旦那様。取り急ぎ報告がございます。」
「どうした!!」
「聖帝魔獣の魔力反応が消え、魔力の残滓のみが残っている様です。」
「それは聖帝魔獣が死んだという事か?【千里眼】」
男は孤蝶の森を覗いた。大きなクレーターが二つ。男はそこから強い魔力を感じた。
「これはおそらく魔獣同士の相討ち?そんなバカなことがあるのか?クラム!調査には私が出向く!騎士も数名つける!もし私に何かあったら娘をリンを頼むな」
「承知致しました旦那様。無事を祈っております。」
「お父様!行ってしまうのですか?」
「あぁ。リンはここで待っていてくれ。すぐに帰ってまた本を読もう。」
一方その頃孤蝶の森では…
「迷った…【完全記憶地図】で立地は分かるけど…現在地がまるでわからん。それに【俯瞰】を使っても木しか見えない。どうしたものかなぁ…」
「アリアス。あなたはこの森の支配者ですから、ここに住むことを推奨します。」
「確かに!ナイスだ天の声!ところで家ってどう建てるんだ?」
「アリアスの希望を感知した為、主導権を一時的に【天の声】に譲渡されます。」
「はい?」
それからアリアス(天の声)は1日で家を完成させた。
ログハウスの様な家。到底1日で完成させたとは思えない出来だった。
「はぁ…はぁ…これ…身体の負担凄いな…」
「主導権の譲渡での負担はほとんどありません。1日で完成させたことが負荷に繋がっています。」
「あぁそう!まぁ家完成したし今日は寝るか。」
変更がない為、ステータス表示を割愛します。