オレは、記憶喪失?!
さぁさぁ紳士淑女の皆々様!今宵語るは【地球】と少し違った異能の世界【フライクディア】での出来ごと。
ある日あるところにある王子がいた。その王子は心優しく、民のことを大切にしていた。
ある日あるところにある魔王がいた。その魔王は勇敢で、仲間のことを大切にしていた。
人族と魔族そんなベタでつまらない争いのお話。この物語はそんなベタでつまらない争いが終わってから数年経った後のお話。
人里離れた森の奥地にて
「う…う〜ん…ここはどこだ?それにオレは誰だ?」
齢8歳程の綺麗な白髪の少年。
「手紙?なんでこんなところに?」
『君の名前は【アリアス】
おそらく記憶喪失だろうからこうやって手紙で君のことを援助させて貰うよ』
「オレの名前はアリアス?なのか…」
「名、【アリアス】を登録致しました。」
突如聴こえる女性の声。
「誰だ?!誰もいない…?」
「アリアスの質問に対し回答します。ここはフライクディア南東に位置する孤蝶の森です。そしてあなたはアリアスで、私は特異異能【天の声】です。」
「特異異能?天の声?なんだよそれ…」
「アリアスの質問に対し回答します。特異異能とは誰もが使える汎用異能と違い一個人のみが持つ事が出来るいわばアリアスの固有能力です。そして特異異能【天の声】はアリアスの補助をする為の異能。アリアスの疑問や質問に対し回答。覚えている異能、スキルの管理、危険の察知を主に行えます。」
「まぁオマエについては分かった。それでもう一つ質問オレは天の声以外に何か持っているのか?」
「アリアスの質問に対し回答します。現在のアリアスの所持能力は特異異能【天の声】、【視点操作】、【視点切り替え】の3つです。なお状態異常【汎用異能習得不可】を持っています。」
アリアスは考え込む。数分、数十分経ったかもしれない。天の声が口を開く。
「アリアス。敵対意思を持つ者がこちらに向かって来ます。10秒後に左側から2体来ます。」
「ちょうどいい!自分の実力は確認したいと思っていたところだ!天の声!サポートを頼む!」
「状態【一時的混乱耐性】と【一時的恐怖耐性】は、特異異能【超完全混乱耐性】【超完全恐怖耐性】に変更されました。」
ステータス
アリアス 年齢8歳程
特異異能
【天の声】 【視点操作】 【視点切り替え】
【超完全混乱耐性】 【超完全恐怖耐性】
状態異常
【汎用異能習得不可】