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Acht;untitled  作者: 鳴谷駿
第五章 命灯
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第五章 二つ名

今回もよろしくお願いします。

前回に続きこの二組の話です。

ようやく使えるこの表現、第一章から待ちに待った回です。

お楽しみいただけたら嬉しいかぎりです。

~第五章 二つ名~

フェアのチャクラムはリゼリの胸を貫くことなく、リオルの手を貫いていた。

「お前の相手は俺だ!!」

リオルはチャクラムから手を無理やり引き抜き、フェアに向けて拳をふるう。フェアは難なく拳をかわし、リオルへチャクラムを突き刺した。リオルは脇へと突き刺さったチャクラムを掴み、フェアの頭へと頭突きを叩き込む。フェアは意識が一瞬飛ぶ、その隙にリオルはチャクラムを抜きフェアを殴り飛ばした。

「あんたが第二小隊の隊長だな」

リゼリは痛む傷口を押さえ、リオルを見た。

「そうだ」

「ここは俺に任せろ、お前へは第三小隊のもとへ向かえ」

「どう言うことだ?」

「つべこべ言わず言ってくれ、あんたの力が必要なんだ!!」

リオルの目は真っ直ぐにリゼリを見つめる。リゼリは何も言わずにリオルに背を向け、燃え上がる中央ブロックを見た。

「ここは任せた」

リゼリの背中から黒い翼が生える。それは悪魔のような真っ黒な影でできた翼、その翼を大きく羽ばたかせリゼリは飛び立つ・・・・・


セルフィアは胸を弾丸で貫かれ倒れ込む。

「くそ・・・・」

フロルはすぐにセルフィアに駆け寄り氷で傷口を止血しようとする。

「駄目だ、能力が発動しない・・・」

セルフィアの胸から血液が流れ出す。すぐにアーニュも駆け寄るが能力が発動しない。

「駄目だ、無意識に防衛本能で能力が発動してる」

フロルは必死にセルフィアの胸へと手あて止血する。

「止まらない、このままじゃ・・・」

「フロル、何としても意識を取り戻させろ!!!」

四季の声が響いた。それと同時に四季はセルフィアの拳銃を借り、放たれた二発目を弾丸で撃ち落とした。

「箱美芽隊長、いや元隊長と言うべきかな」

三人の前に真っ黒の軍服にアステリオスのエンブレムをつけた男が現れた。四季はその男の顔を見るとすぐに表情が変わる。その時、セルフィアの意識が微かに戻る。

「能力を解いてください、このままじゃ死んでしまいます」

フロルが必死にセルフィアへ呼びかける。

「フロル、待て」

フロルは四季の顔を見た。

「能力を使われたら私達は殺させる」

フロルは現れた男の方へ視線を向けた。その男は金色の長い髪を後へと流し、気品のある顔立ちに白い肌、エメラルド色の綺麗な瞳、真っ黒な地に金の刺繍のされたアステリオスの軍服を着ていた。

「でも、このままじゃ・・・・」

四季はありとあらゆる手を考える。どの策もこの男に殺される結論へ繋がる・・・

「アーニュ、あんたにかける。フロル!!」

フロルの呼びかけにセルフィアは能力を抑える。それと同時にアーニュは周囲の時間を止めた。そして、アーニュは自身の見た光景に背筋を凍らせた。

「この男何者だよ」

四季の片腕は宙を舞い、男はセルフィアへ小さなナイフを向けている。そのナイフはフロルのナイフによってセルフィアの目の前で止められていた。アーニュはすぐにセルフィアの傷の時間を戻す、そして四季の腕の時間を戻し、時間を止めるのをやめた。男はすぐに状況を理解し、三人から距離を取ろうとした。そこへフロル、四季、セルフィアが攻撃を加える。男は自分の能力が発動できないことに気付き、とっさに最小限の被害でその場を逃れ距離を取った。

「あいつは何者だ」

セルフィアが尋ねる。男は片腕に受けた切り傷へ布を巻いていた。

「二つ名と言えば分かるか」

アーニュとフロルは分かってないようだったが、セルフィアの表情は微かに笑っているようだった。

「英雄と死神か」

セルフィアが口を開いた。

「その通り、味方からは英雄、敵からは死神。アステリオス軍の大英雄だよ」

セルフィアは嬉しそうに言う。

「ここでこんな大物に出会えるとはね」

セルフィアの嬉しそうな表情と逆に四季の顔は焦っていた。

「エングレープ、なんでお前がここにいる」

エングレープは呆れたように答えた。

「年上にその言葉遣いは良くないな、君も少しは大人になるといい。私が来た理由か、ギレーヌが大艦隊を率いてこちらに向かっている」

四季の顔は焦りから絶望へ変わる。その変化を三人もすぐに読み取った。

「大艦隊・・・・」

フロルは未来が大きく変化を始めたことに気付かされる。

「そろそろハウンズやお姫様には退場してもらうとギレーヌは言っていたよ」

「そんなこと国民が黙っていないぞ」

エングレープは淡々と話続ける。

「君は政治を知らなさすぎる、所詮兵士は政治の下にいる。国の外に出た姫様に何か起こっても不自然ではあるまい、そしてハウンズにも」

しばらくの静寂が場を包み込む。

「さて君達はどうするつもりだ」

エングレープがフロル達に尋ねた。セルフィアが一歩前へと出る。

「こいつを私が殺ればいいだけだろ」

四季の横へ行き拳銃を受け取ろうとする。四季はエングレープから視線を逸らさずセルフィアの前へ手を出した。

「駄目だ、お前が殺されたら誰もこいつを止められない」

「あたしがこいつに負けるとでも?」

セルフィアは四季に腕へ手を伸ばし、その手から拳銃を奪った。

「ここにいる四人で勝てる確信があるなら、すでに動いている」

四季の言葉が重く響き渡る。

「こいつの能力は常識を逸脱している。能力を使われたら誰も勝てない」

その時、アーニュはさっきの出来事に気付いた。

「四季、そいつの能力は何だ?」

「速度支配、自身、他者、物質まで奴はすべての速度を支配出来る。それがどれだけ強力なのかは分かるはずだ」

アーニュはさっきの一瞬を思い出す。アーニュはこの中にはエングレープの動きに一人だけ反応出来た者がいたことに気付く。

「四季、さっきフロルはそいつの攻撃を止めている」

四季はあまりの驚きにフロルの方を見た。エングレープは静かに頷いていた。

「確かに彼は私の攻撃を止めたよ、そして私は能力を使っていた」

フロルは四季とセルフィアの元へ近づく。

「彼は僕が食い止めます。三人は早く行ってください」

「待て!!私が・・・・」

「冷静になってください」

フロルの一言にセルフィアは拳銃を下ろす。

「死ぬなよ、お前に合わせたい奴がいる」

「死ぬつもりはありませんよ」

四季もセルフィアと共に下がる。

「無理はするな、危険を感じたらすぐに逃げていい」

アーニュは四季の元に近づきここに残ると言ったが、四季は首を横へ振った。アーニュは反論なく四季の指示に従った。

「四季さん、アーニュさん、お願いします」

するとセルフィアが弾丸を一発リボルバーから取りフロルへ投げた。

「セルフィア・ジェノンだ」

フロルはそれを受け取るとお辞儀をした。

「セルフィアさん、楽しみしていますよ」

そして、四季達は戦場へと向かった。

「フロルくんと言ったかな?君はすごい、あれだけの人間をまとめるなんて。確か君はハウンズの一員だったかな」

フロルは真っ直ぐにエングレープを見つめる。

「ありがとうございます」

「そんなに緊張しなくていい、私は何か命令を受けてここへ来た訳ではないかね。私は自身の好奇心でここへ来ただけだよ」

その言葉にフロルは反応した。

「なら何故、セルフィアさんを殺そうと」

「それは当然ことさ、彼女は私達、そして君の敵でもあるはずだよ」

エングレープの話し方は淡々としていて全く感情がない。その話し方がフロルには不気味でしかなかった。

「君が望むのなら私から君をギレーヌに推薦したい、君ほど人材はそうはいないからね」

フロルは小さなナイフを取り出し、エングレープへ向ける。

「どうやら断られてしまったようだな」

次の瞬間、無数の氷柱が地面を凍らせながらエングレープへ向かった。

「君の力がどれほどのものか見せてもらおう」

 

                      ~つづく~



~ 登場人物紹介   第9回 ~

 

 名        エングレープ

 性別         男

 能力       速度の操作 

年齢        30前後?

 身         180以上

 体        長身で気品を失わない程度に筋肉室

 髪        金髪で長髪、くせもあり、貴族系

 服装       真っ黒な地に金の刺繍のされたアステリオスの軍服。

         形は一般のものと大差ないが刺繍などが専用のものになっている。

         


 CVイメージ  池田○一さんしかない。


 雑談  

 今後確実に重要となる登場人物の一人、正直な話、池田さんの声に合う人物が欲しくて産まれました(笑)能力は迷いましたが応用がきき長く使えるものとこれに決まり。先に言っておきますが彼はただの人間です。彼についても今後書く機会がありましたら詳しく書かせていただきます。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

しばらく休載致します。下手すると次回は来月かもしれません。

余裕がありましたらすぐに投稿しますのでよろしくお願いします。


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