第五章 B.VS.R Ⅰ
こんにちは。
少し短めですいません・・・
それでは今回もよろしくお願いします><。。
~第五章 B.VS.R Ⅰ~
ジャスは床を捻じ曲げフェアの一撃から逃れた。ジャスは数階分の床と天井を破壊し、ビルの中へと姿を消した。ジャスは上着を脱ぎ、傷口を結わき止血した。足の傷は深くはなかったが、機動力を奪うには十分なものだった。
「これはやばいな」
その時、ジャスは気配を感じ身を潜めた・・・・・
フェアは地面に落ちたチャクラムを拾い上げ、屋上から下層へ空いた穴を覗いた。
「少しくらっちゃったな、もう少し深く掴まれていたら危なかった」
フェアは近くにあった瓦礫に腰をかけ、軍服から注射器のようなものを取り出し腹部に打った。
「今は戦争中、治療が終るまで待たなくてもよかったですよ」
フェアの言葉が終ると一人の騎士が姿を現した。
「君の話は聞いたよ、あの話を聞いて不意打ちが出来るほど私は残忍な人間ではないのでな」
フェアは姿勢良く立つヅバイを見た。フェアは少し笑い腰を上げ、軍服についた埃を払った。
「騎士って戦う前に名乗るのってほんと?」
「どうだろうな?でも私は自分の命を奪った者の名前くらいは知りたいものだな。ヅバイ・ハーツ、私の名だ」
ヅバイは両手に剣を召喚した。
「名前、一応覚えておくよ。フェア・クラウル」
フェアはチャクラムを構え、一気にヅバイに詰め寄る。互いの刃が絶え間なくぶつかり合う、フェアのチャクラムは轟、ヅバイの剣は流れるような斬撃を繰り出す。ヅバイの剣はフェアの攻撃を流し、フェアの懐へ入り込む。ヅバイは片方の剣を短剣へ変えフェアへ一閃を放つ。一閃はフェアの頬をかすめる。フェアは怯むことなくヅバイの頭へ頭突きを叩き込む、ヅバイは頭突きをくらい怯む。
「まだ、終らないよ」
フェアはチャクラムを逆手に持ちヅバイを殴る、ヅバイは何とか耐え一閃を放ち距離を取る。フェアはチャクラムを投げつける、ヅバイはそれをかわす。
「おりゃぁ!!!」
フェアはヅバイの腹部へ蹴りを叩き込む、更によろめくヅバイを掴み、地面へと叩きつける。
「これで終わりだ」
フェアはヅバイの頭へ拳を振り下ろす。砕けるような音が響く、フェアはゆっくりと拳を引き上げ、頬の傷口から流れる血を拭き取った。
「名前、聞いといて良かったね」
フェアがチャクラムを手にした時、背後から声が聞こえる。
「悪いな、今の一撃で名前を忘れてしまったよ」
「フェア・クラウルだ!!!!」
フェアは笑顔で振返り、ヅバイへと向かう。
「召喚」
ヅバイは大剣を召喚し、フェアに向けて振るう。フェアは難なくかわし、再びヅバイの懐に入り込む。
「今度は決め・・・・」
今度はヅバイの拳がフェアの頬へ食い込む、さらに大剣を斧へと変えフェアに振るう。フェアは両手のチャクラムで斧を受け止めさせられる。ヅバイは斧をフェアごと振るい屋上の金網へと叩きつける、金網は破れフェアは空へと飛ばされる。
「ぐっ・・・・・」
フェアはチャクラムを投げワイヤーを伸ばす、そこへヅバイが迫る。ヅバイは空中で上からフェアへ大剣を振り下ろす、フェアはチャクラムで受け止めるが地上へと叩き落とされる。
「これでどうだ・・・・」
ヅバイはそのまま地上へと落ち始める・・・・・
「手間のかかる部下だ」
地面へと向かう中、ビルの中から王族警備隊に支えられるジャスの姿が目に入る。ジャスはヅバイを空間ごと引き寄せる。ヅバイは転がりジャスの足元で止まった。
「ありがとう」
ジャスはヅバイに手を差し出し言った・・・・
中央ブロック 第一防衛線
防衛線に並ぶエグルガルム兵へ一人の男が真っ直ぐに進む。無数の弾丸が男へ向けて放たれる、爆煙が男を包む。
「燃えろ」
爆煙が炎へと変わり男から噴出していく、一瞬で炎は防衛線を包み込み燃やし尽くす。エグルガルムの数人の能力者が男へと近づく、男は炎を渡り兵士達の間をすり抜ける。
「遅いんだよ」
兵士達は炎に包み込まれ、朽ち果てる。
「大炎葬」
周囲を燃やし尽くす炎が激しく燃え上がる、男の前方から増援が現れる。炎達は戦車などを包み空へと上げる。男は両腕を広げ前方へ突き出す、炎に包まれた兵器や瓦礫が増援達へ降り注ぐ。
「死ぬ前に覚えときな、俺は双炎の王、フォークト・ガル・カーツ」
フォークトと共に炎達が燃え上がる・・・・
「さぁ行くよ、僕達の出番だよ・・・・」
~つづく~
最後までありがとうございました。
次回は明日にでも投稿いたします。
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