第四章 11
こんにちは。
17日は投稿出来なくてすいません!!投稿しよと思っていた五章のプロローグがかなりのネタバレが含まれていて・・・・・
本当にすいませんでした><。。
今回もよろしくお願いします。
~第四章 11(eleven)~
「Cluster Doll Project」それは戦死した兵士達を使い能力集合体を作り、人工的に重能力兵器を作り出す計画だった。兵士達から集められた情報は各個体に振り分けられ、それぞれの固体が能力の共有を行い、複数の能力を各個体が使用することを可能とした。
そして、それらの固体の統制を行う為に11(eleven)が造られた・・・・
ピンク色の薄い壁に囲まれた11は動きを止め、声のもとへ視線を向ける。そこにはネーリンとジャス達がいた。
「残念ながら、C.Dの半数はもう動いていないよ。ここに来る間に私も一体ほど鉄屑にしてきたからね」
ネーリンは11に近づき、バリアの手前で立ち止まった。
「あなたは悪くない、私が悪いの、一体の固体に複数の意識を入れることにより、複数の能力の同時発動や能力の強化を可能にすた。でも、代わりにこの結果を生んだ」
11は静かにネーリンを見ていた。11は突然バリアを殴り始める、全身を大きく揺らせ、バリアを突き破ろうとする。バリアに小さなひびが入る。
「何て力だ、このままではバリアがもたない」
「そいつから離れな、私が握り潰す」
ジャスが11に手を向ける、ネーリンは11を見つめ11から離れる。
「ごめんなさい・・・・」
ジャスは空間ごと11を握り潰していく、11は潰れる空間を両腕で拒む。
「何て奴よ、こんなの初めてよ」
ジャスは更に力を込めていく、空間は更に歪みを増す。
「続けろ」
11のもとへ黒い影が伸びていく、黒い影は棘のように姿を変え11を貫く。ジャスの後からリゼリが現れる。
「酷い有様だね、隊長さん」
ジャスはボロボロなリゼリを馬鹿にするように言った。
「五月蝿い、早く潰せ」
ジャスは面白くなさそうに手を握り締めた、体の中央を貫かれた11は空間ごと潰された・・・
ぐちゃぐちゃに捻り潰された11へネーリンが近づいて行く、ネーリンは11の歪んだ頭部にまだ光が灯っているのに気がついた。そして11から小さな声が響く・・・
「・・・アナタノ・・セイデナイ・・・・」
ネーリンは驚き、11を見つめる。
「・・・・・ステ・ス・・ラ・・・」
11の頭部から明かりが消えていく、ネーリンは必死に11へ呼びかける。しかし、11から何も返ってはこない・・・・
~E7-0140524-Ⅰ~
エグルガルム内の医療施設
「隊長、わざわざすいません。これが報告書です」
ルイは病室のベッドに横たわっていた。リゼリの手には花束が握られており、リゼリにはユウとジュラルの姿があった。ルイは二人の姿を見て小さくため息をついた。
「こっちこそ悪かった、色々処理などが大変でな」
「いいですよ、この怪我も私の実力のせいですから。それに聞きましたよ、第一小隊のこと」
リゼリはユウ達に花束と花瓶を渡し、ベッドのわきの椅子へ腰を下ろした。
「もう知っていたのか、知っての通り第一小隊との連絡が途絶えた。とある極秘任務中のことらしい、第四小隊も同伴していたようだがかなりの被害を受けていたらしい」
「でも、箱美芽隊長達がやられるなんて・・・」
「まだ箱美芽隊長達が死んだとは限らないさ、あの人は簡単には死なないだろ」
ルイはリゼリを見つめた・・・
「隊長、私・・・」
「リゼリー!!!ジュラルが花瓶割ったーー!!」
ユウが突然転移し現れる、ジュラルが部屋の扉を開ける。
「ユウ、押し付けるな」
リゼリはユウを睨みつける、ユウは気まずそうに目線を逸らす。
「お前らは・・・・・・」
ルイはクスクスと笑い始めた・・・・
ジャスは二人の部下と共にエグルガルムの軍営のカフェにいた。
「悪いな、ちょっといいか」
リオルがミラとベガを連れて現れた。
「どうぞ、もう十分に話はしたと思うけど」
ジャス達は11の件で事情やら報告所などを書かされうんざりしていた。
「11のことだが、今までとは少し違う。少しおかしなことが分かってな」
リオルの言葉にジャスが反応した。
「どういうこと?」
「どうやら11の暴走には何か裏があるみたいだ」
「何故、私にそのことを?」
「俺はあんた達をまだ信用してない。そして、あの姫様のことは特に」
ジャスは微かに笑いながら表情を変える。ベガが携帯用のコンピューターの画面をジャスに向けた。
「私のことを調べたみたいね、それで私の所に来たってこと。まぁ第二小隊の隊長の所に行かなかったってことは賢いみたいね。11の暴走の件にアステリオスが絡んでいると?」
リオル達はただジャスを見つめていた。
「どうかしらね、私には分からないわ。ただ一つ言えるのは11を壊したのは私達よ」
リオルはジャスの言葉の意味を理解した。
「悪かった」
リオルは席を離れた、ミラは気まずそうにジャスを見ていた。
「そんな顔しない、別に気にしてないよ。あんた達がステラスをどれだけ大切に思っているかは私も分かっている。だからそんな顔しない」
ミラは頭を下げる。
「ありがとうございました」
ジャスは立ち上がりミラに近づく、ミラはゆっくりと頭を上げるとジャスの手が優しくミラの頭を撫でた。
「いい子だね、どういたしまして」
ジャスの笑顔にミラも笑顔を返す。ベガも小さく頭を下げ、ミラと共にリオルの後を追っていった。
「あの子達が羨ましいね」
~つづく~
最後までありがとうございます。
あと1話で四章が完結です。前からお伝えしている通り四章そのものが五章のプロローグです。
五章は10月開始になってしまうかな??
まずは四章を完結出来るよう頑張ります!!!!