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Acht;untitled  作者: 鳴谷駿
第四章 Six Days / one day
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第四章 赤

こんにちは・・・・。

本当にすいませんでした、投稿するとかではなく。執筆すら出来ていない・・

暫くは安定して投稿出来るよう頑張りますので・・

よろしければお付き合いください。


~第四章 (せき)

 ずっと前の話、とある国に一人の少年がいた。少年は上流貴族の一人息子だった。少年の一族は代々強い能力を引き継いでいた「不死身」少年の一族に寿命以外の死はなかった。例え頭を切り離されようとも、心臓を引き抜かれようとも彼らは死ななかった。

しかし、彼らは死なないだけであり、強くはなかった。少年は違った、類稀なる才能に恵まれていた。彼にとって世界は単なる茶番だった、彼に出来ないことはない。欲しいものもすべて手に出来た、誰もが彼を称え、羨む・・・

しかし、彼は自分の力に満足していなかった。「不死身」ただそれだけであることに少年は満足出来ない、彼は更なる力を求める・・・

そして、少年は出会った・・・・少年の住む国には一つの言い伝えがあった。


黒き魔女は住む・・深い深い森の奥・・・

  妖黒の羽に包まれ・・一人で・・

 魔女は美しい・・・でも誰も彼女を愛せない・・・

   彼女は死・・・・彼女と死は一つ・・・・・

 

  黒き魔女は今も待ち続ける・・・共に歩める者を・・・

     「ただ一人・・・・孤独と共に・・・・・・」


少年は言い伝えにある森へ向う、少年は思う。

「俺は違う、もし本当に魔女がいるならば」

暗く深い森の奥で少年は美しい女の姿を見た、全身を黒に包み寂しそうに森の奥を見つめている。女の周りには無数の蛾達が飛び回っていた、少年は静かに女性へ近づく。

「近づいては駄目、死んでしまう」

悲しげな声が森の中を響き渡る、少年は足を止めることなく近づいて行く。

「お願い、近づかないで」

少年はさらに足を進め、大きな岩に腰掛けている女の前に来た。少年は目を輝かせ女を見つめ続ける。

「本当にいたのか」

女は悲しそうに少年を見る、少年は自分の口から何かが流れ出ているのに気付く。口だけではない、鼻、耳、目までもから血液が流れ出ている。

「ごめんなさい、ごめんなさい」

少年は笑い、女を見つめる。

「俺は死なない、絶対に死なない」

女は驚き、目を潤ませながら少年を見る。その顔はやがて涙に変わりゆっくりと流れ落ちていく。その時、少年は揺れ地面へ倒れ込む。女は少年に近寄ろうとするがそっと手を引く、そして悲しそうに少年に背を向け離れて行く。

「まっでくれ・・・、俺は・死なない・・あんたといれる」

女は振り返ることもなく少年から離れて行く。

「ありがとう」

少年は大量の血溜りを足元作り立ち上がる、そしてゆっくりと女へ近づいて行く。

「あんたは俺を待っていたんだろ・・・」

少年は口から大量の血液を吹き出す、体は大きく振るえながら進む。女は足を止め立ち止まる。そして、少年は女の手取った・・・・

「あんたには俺しかいない、俺にもあんたしかいない・・・」

女は振るえ、小さく呟き無数の蛾へと姿を変え少年を包み込む。無数の蛾達は少年の体へ吸い込まれる、そして少年は倒れ全身から血液が噴出した・・・


 数日後、少年は生れ育った町へ戻った・・・

  町は赤く染まった・・・彼は赤く染まった町の中、自身の家族を見つめ笑う・・・


「俺は違う・・・・・・・・・・・」



 ~第四章 E7-0140520-Ⅴ~

「ようやく、一回だね。君のその力、まだ未熟だなぁ」

ロイテルは荒く呼吸をする、ベノンに比べ確実に消耗していた。ベノンを追い詰めるために使った能力は12回、ロイテルにとってこの回数はすでに限界すれすれであった。ベノンはロイテルの回復を待つように話を始める。

「君達のような能力者には突き詰めると二種類いる。一つは操作し創る者、もう一方は自身が成る者だよ。ここには大きな壁がある、前者は努力・経験でたどり着けるもの、後者は生まれ持った素質さ。君は後者、僕ですら後者の能力者は殆ど出会ったことがない」

ロイテルは呼吸を整え、ブレードを構える。

「では前者と後者の能力としての最大の違いは何だと思う?」

神鳴(かみなり)

ロイテルは金色の閃光と化す。

「それはね、後者の能力の源は命さ」

ベノンは無数の蛾へと姿を変え、ロイテル包み込む。

「De;Empal」

閃光から姿を戻したロイテルを蛾達は包み込み、無数の針へと姿を変えロイテルへ向かう。

咲雷(しょうらい)・蓮」

ロイテルの体が光り、周辺を焼き尽くす。

「蛾なら燃やせる」

ロイテルがふら付く、ブレードを地面に刺し持ちこたえる。ベノンが姿を現し、片手へ蛾達を集め大きな剣を造る。そして、笑いながらロイテルに向かう。ロイテルは何とかベノンの剣を防ぐ、後に下がろうとした時に右足に痛みを感じる。地面から生えた黒い棘が腿の辺りを貫く。痛みに耐え棘を引き抜き、ブレード支えに持ちこたえる。

「本当ならもう死んでるよ。僕の本来の攻撃は毒、一撃でも相手を捉えれば必ず殺せる」

ベノンの剣がロイテルの左肩を貫く、ロイテルはベノンを睨む。ロイテルは金色の閃光と化し、ベノンの心臓へブレードを突き刺しすり抜ける。ベノンは振返り、胸に刺さったブレードを引き抜く。

「まだ使えたなんて!!油断した」

ロイテルはぐたりと地面に膝をつきベノンを見上げていた。

べノンの表情が変わり鋭く目が変わる。

「ニーア」

べノンの横へ蛾が集まり姿を変える、真っ黒なドレスを着た女性が現れる。

「いい子なのに殺してしまうの、ベノン」

ニーアはベノンに話かけた、ベノンはニーアの手にそっと触れた。

「彼は死なない、彼の目を見てみなよ」

ニーアはロイテルを見つめ、やさしく笑う。

「似てるわ、でもちょっと違う」

「これが僕の力の姿、これから君が目にするのが本当の力」

ベノンはニーアを抱きしめ、耳元でやさしく呟く。ニーアは真っ黒な蛾達へと姿を変えベノンを包み込む、蛾達は羽のように姿を変えゆっくりと開く・・

「僕の能力の色は黒、でも僕は赤色(せきしょく)を名乗る。これはなぜだと思う?」

羽が開き、黒き羽を持ったベノンが姿を現す。全身は黒く染め上がり、静かに真っ赤に染まった目が開く。羽が大きく羽ばたく・・・・そしてベノンから霧状に血液が吹き出る・・・周囲は赤く赤く染まる・・・・

ベノンは指を一本立てロイテルに見せる。

「0.0000001mgこれが君を殺すのに十分な量、さぁどうする?もう君に届く頃だよ」

ロイテルはそっと首元へ手を伸ばし何かを握り締めた・・・・・・


                                   ~つづく~

最後までありがとうございます。

よろしければ次回もお付き合いください。

四章の終わりが見えません・・・・><。


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